第70話

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2023/04/27 12:34
私は反射的に目をつぶってしまったが、いつまで経っても痛みは襲ってこなかった。


目を開けるとそこには輝がいた。

綾小路 鈴
な、なんで!?

綾小路先輩の顔は青ざめていた。

理由は輝に話を聞かれた上、手を出すなんて冷めるに決まってる。

源 輝
源 輝
今の話は本当なのかな?
綾小路 鈴
ち、違っ…!
綾小路 鈴
この女がただ…
源 輝
源 輝
日野森さんとの関係なんだけど、ここではっきりさせようかな。

輝は困ったように手を首に回し、言おうとした。

綾小路 鈴
嫌っ!!


先輩はそう言い、泣きながら走って帰ってしまった。


_そんなに現実を受け入れられなかったか。


_まぁずっと片想いだったん出ししょうがないか。

源 輝
源 輝
あれれー帰っちゃった。
源 輝
源 輝
僕は「ただの生徒会を手伝ってくれる子」って言おうとしただけどなー。


「何を勘違いしたんだろ?」と言ってニコッと微笑んでいる。


_こいつ、あの作戦を知っていた上で言ったのかよ。


私が言う作戦というのは少し時間が遡る。


八尋さんと別れた後、急いで生徒会室に向かった。

(なまえ)
あなた
お疲れ様です、会長。
源 輝
源 輝
日野森さん、朝は結局大丈夫だった?

_こいつ、あの噂のことはお構い無しかよ。


_こいつも変な慣れがあるな。

(なまえ)
あなた
今朝はご心配おかけしました。
会長に取引を申し出たいと思い、ここへ参りました。
源 輝
源 輝
取引?
(なまえ)
あなた
はい。
(なまえ)
あなた
西園寺あなたさんのことについてです。
源 輝
源 輝
!?
最初はヘナっと笑っていたが、私の名前を出した途端急に態度が変わった。

源 輝
源 輝
その取引の対価は?
(なまえ)
あなた
今日の放課後、屋上に来てくれませんか?

一瞬沈黙が流れた。

源 輝
源 輝
それって…告h
(なまえ)
あなた
違います。

_言い方は私がまずかったけど、どうしてその流れでそうなんの??

(なまえ)
あなた
放課後、いいタイミングでこっちの味方についてくれれば幸いです。

長年の付き合いで分かったことはこいつは簡潔な説明の方がよく分かってくれることだ。


なので、今回も分かってくれるだろうと思った。

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