一通り家事が終わった頃には、11時を過ぎていた。お昼は加藤さんが作り置きしといてくれているものがあるのでそれを食べる。まだ昼までには少し時間があった。
私がジャニーズでタレントデビューするまでには勉強することがたくさんあるらしい…
不安もあったが、4人みたいに輝きたいという思いが強くなったのも確かだ
遅おきの手越さんがお目覚めだ。
ボサボサの髪がキュートな手越さん。
私は手越さんの髪をとかしはじめた。
これだけ染めているにもかかわらず、サラサラでツヤツヤな髪だ。
私が髪を撫でると手越さんは優しそうに笑い頷いた。
私は今日の予定を確認し、帰りは増田さんと帰ってくるという趣旨のことを話した。
手越さんが出かけた後、私も出発の準備を始める。
これから、いよいよタレントになるために一歩踏み出せるのだ。
辛いこともたくさんあるだろう。
でも私は夢を絶対に諦めない。
少しでも彼らのそばにいれるように…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!