そういった青峰くんのもとに黄瀬くんがそっとよっていって
かくして青峰くんボールでティップオフ(試合開始)です。
青峰くんは一度バックステップしてから急速にスピードをあげ、左に切り込んでいきます。
相変わらずですね。うまいです。
切り込んだあと青峰くんはそのままダンクの体制で右足で踏み切ります。
誰もが確信したゴールにはガンっ!といった青峰くんの体重が乗った音しか聞こえず、ボール自体はネットを通っていませんでした。
そういって笑った彼が悪魔のように見えたのは気のせいでしょうか?
森くんは何事もなかったようにセンターラインまで戻り、軽くドリブルをしていました。
森くんは青峰くんと同じようにバックステップしてから…
そういうとゆっくりコートの端までいって、ボールを放り投げました。
なんだかふらふらとしたそのボールは入らなさそうなのにゆっくりとゴールに吸い込まれていきます。
いい終わった瞬間ボールはゴールをくぐり、だんっといった音を体育館に響かせます。
0から100のアジリティー。かなりフェイントをいれてゴールしたまで早いですね。でも森くんもついていってる。あぁ、でも抜かれ、
そういうと森くんは後ろから手でボールは抜き取り、青峰くんから距離を取りました。
センターラインに戻る森くんに対して青峰くんは
ボソッと小声でいうとさっきまでとは違う雰囲気をまとい、青峰くんをまっすぐみつめ、
1つ息をつくと森くんは目で追えないような速さで青峰くんを抜き去り、スリーフィートライン手前で踏み切りました。
ガシャンッ!とバキッ!という2つの音が混ざったままボールの弾み、そして森くんが着地した音を聞いていた僕たちはあることに気付きます。
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長くなったので次に続きます。
すいません!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。