第9話

森くんの本気
1,730
2018/12/30 06:44
青峰
青峰
やるのはいいけどよ、お前ルールわかんの?
森
そこの赤髪くんが開いた球技大会であらかた。あとはさっき見てだいたい把握した
青峰
青峰
へぇー口だけじゃないんだな
森
あ?今からフルボッコにしてやるから今のうちにしゃべれるだけしゃべっとけ
黒子
黒子
(なんで赤司くんがこの合同体育ひらいたの知ってるんですかね…)
赤司
赤司
後の練習もあるし、手短にいくぞ。1on1の2本先取。審判は俺がやる。コートは全面でいこうか。ボールは…そうだな、じゃんけんで決めよう
青峰
青峰
おーいいぜ
森
じゃあ
青峰
青峰
じゃんけん
森
ぽん
青峰
青峰
よし!俺からだな
黄瀬、ボール
そういった青峰くんのもとに黄瀬くんがそっとよっていって
黄瀬
黄瀬
青峰っち!ああは言ったけどちゃんと手加減してくださいっスよ?森くんびびって入んないっていうかもしれないっスから
青峰
青峰
わぁってるよ!手加減だろ?
黄瀬
黄瀬
はいっス!でもあからさまなのはダメっスからね?
青峰
青峰
難しいこというなよな
かくして青峰くんボールでティップオフ(試合開始)です。
青峰
青峰
んじゃいくぜ!
青峰くんは一度バックステップしてから急速にスピードをあげ、左に切り込んでいきます。
相変わらずですね。うまいです。
森
………………んなもんか
青峰
青峰
は?
切り込んだあと青峰くんはそのままダンクの体制で右足で踏み切ります。
青峰
青峰
おらっ!
黄瀬
黄瀬
あーあーありゃマジっスね
誰もが確信したゴールにはガンっ!といった青峰くんの体重が乗った音しか聞こえず、ボール自体はネットを通っていませんでした。
青峰
青峰
あれ?ボール…
森
ぶちこむんならちゃんとボール持てよ、握力ねぇなあ。はたいちったじゃねぇか
青峰
青峰
は?だって俺今ダンクしたよな
森
してたな、気持ちよさそうに。ボールなんて持ってなかったのに。くくくっ!
そういって笑った彼が悪魔のように見えたのは気のせいでしょうか?
森
次俺の番だよな
森くんは何事もなかったようにセンターラインまで戻り、軽くドリブルをしていました。
森
ほら、早く戻ってこいよ。まだまだイーブンだろ?
青峰
青峰
くそっ!マジでやる
森
あらら、マジじゃなかったの?なら納得だよ。これじゃ拍子抜けもいいとこだからな
青峰
青峰
ちっ!
森
んじゃいくぜ!
青峰
青峰
(こいつどう動くんだ?わっかんねぇ!)
森くんは青峰くんと同じようにバックステップしてから…
青峰
青峰
俺の真似か。でも甘いぜ。そんなん真似にすらなって
森
真似?んなめんどくさいことするわけねぇだろ
そういうとゆっくりコートの端までいって、ボールを放り投げました。
森
ほいっ!
なんだかふらふらとしたそのボールは入らなさそうなのにゆっくりとゴールに吸い込まれていきます。
青峰
青峰
なら入るまえに叩き落とすだけだ!
森
諦めろって。もうはいるからさ
いい終わった瞬間ボールはゴールをくぐり、だんっといった音を体育館に響かせます。
森
ほらな?
青峰
青峰
くそっ!取りかえす!
森
そんな熱くなんなって。俺が冷めちまうだろ?
青峰
青峰
おら!いくぞ!!
0から100のアジリティー。かなりフェイントをいれてゴールしたまで早いですね。でも森くんもついていってる。あぁ、でも抜かれ、
青峰
青峰
ふんっ!
森
甘ぇな…
そういうと森くんは後ろから手でボールは抜き取り、青峰くんから距離を取りました。
黄瀬
黄瀬
すげぇ
赤司
赤司
あぁ、なかなかできない
黒子
黒子
すごいですね…本当に初心者ですか?
青峰
青峰
やべぇ。これとられたら負ける
森
そうだな。頑張れ
青峰
青峰
こんのっ!
森
もう飽きていたからさっさと終わらせよ…
センターラインに戻る森くんに対して青峰くんは
青峰
青峰
お前本気でやんなら俺ぶち抜いて勝てや!
森
あ?んだと?
青峰
青峰
じゃねぇと俺は認めねぇぞ!
森
………ぎゃあぎゃあうるせえな………
ボソッと小声でいうとさっきまでとは違う雰囲気をまとい、青峰くんをまっすぐみつめ、
森
………ふっ
1つ息をつくと森くんは目で追えないような速さで青峰くんを抜き去り、スリーフィートライン手前で踏み切りました。
森
黙ってみてろよ
ガシャンッ!とバキッ!という2つの音が混ざったままボールの弾み、そして森くんが着地した音を聞いていた僕たちはあることに気付きます。
森
あ、やべ。ゴール壊しちった
黄瀬
黄瀬
マジっスか…
黒子
黒子
根元からですね…
赤司
赤司
とりあえず、勝負は森の勝ち。練習は…できそうにないね。もうすぐ部活時間も終わりそうだし、少し早いけど終わりにしようか。
緑間
緑間
他の奴らに連絡しておく
赤司
赤司
ああ頼む





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長くなったので次に続きます。
すいません!

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