第7話

「三角関係かな?」
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2019/02/14 07:47
遥菜と翔は、遥菜が小学3年生、翔が高校2年生のときに出会った。
当時友達が少なくて遊ぶ相手がいなかった遥菜は、翔に出会ってからの毎日がとても楽しかった。
翔は毎日、遥菜と最初に出会った公園に遥菜を迎えに来て、翔の家に誘った。

高校生で勉強も大変なはずだった。それでも、毎日遥菜の相手をしてくれた。

翔は、本当に優しい人だった。
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
遥菜〜!昨日はごめんね、一緒に帰れなくて!
山本 遥菜(やまもと はるな)
いいよ、全然!それより!
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
えっ?それより何?
ゆいはいつも以上に食い付きがいい。
山本 遥菜(やまもと はるな)
あのね…
遥菜は、ゆいをできるだけ自分に近づかせて、翔のことを話した。
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
えーっ!?あの先生が!?
山本 遥菜(やまもと はるな)
しーっ!!!
ゆいが突然大きな声を出したので、教室にいる全員がゆいと遥菜に視線を向けた。
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
あの先生が〜隣のクラスの担任なんだ〜、あ、そっかそっか〜!
山本 遥菜(やまもと はるな)
そうそう!あの先生が〜ね!
2人とも誤魔化しは下手だけれど、なんとか教室は元の空気に戻った。
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
で?翔くんって、橋本先生なんだね?
山本 遥菜(やまもと はるな)
うん。
ゆいは両手で顔を覆って、1人ではしゃいでいる。
ゆいからすれば、教師×生徒は憧れのシチュエーションらしい。
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
でもさ、てっきり、隼人くん好きになっちゃった!とかだと思った!
山本 遥菜(やまもと はるな)
え?なんで隼人くん?
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
なんか昨日いい感じに見えたからさ?
山本 遥菜(やまもと はるな)
えー!ないない、ただ話してただけだよ?
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
そっかー
川岸 ゆい(かわぎし ゆい)
じゃあ、3角関係かな?
ゆいは小声で呟いた。

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