第2話

996
2022/05/11 11:00
さとみ
さとみ
ねぇ、ころん
俺とセックスしない?
ころん
ころん
は…?
いやいやwww
冗談きついですって先輩…w
それになんでそんな近いんですか?w
さとみ
さとみ
あ?冗談じゃねぇよ
ころん
ころん
え、いやだって…
さとみ
さとみ
お前はさー俺とするの嫌?
先輩はいつもと違う。

今日は今まで見て来た先輩の中で一番怖い

得体のしれない恐怖心が僕の中を埋め尽くす

しかも、俺とセックスするの嫌?って言われても普通嫌じゃね?

だって僕男だし

先輩も男だし

なんで僕がしたいっていう思考回路になるんだろうか

なんかやっぱ先輩はおかしい
ころん
ころん
いや、だって…僕男だし…先輩も男だし…ね?
さとみ
さとみ
知らねぇよそんなの
ころん
ころん
…はぁ?
グイっ
さとみ
さとみ
チュっ…クチュチュクチュ…クチュクチュクチュ
ころん
ころん
!?!?
な、長い…!

しかも舌の使い方がすごいうまい

初めてこんなキスされたけどそれでもわかる。

どんどん支配されてくような不思議な感覚
ころん
ころん
んっ…せ、んぱっ…
苦しくなってくる。

必死に僕は訴えかけるけど先輩は相変わらずキスを続けてくる

息が…できない…
ころん
ころん
ドンドンドンっ
さとみ
さとみ
ぷはっ~…
なんだよころん
せっかくいいとこだったのにさ
ころん
ころん
いきなりキスとか意味わからないですし!
苦しいですし!
ほんと先輩今日おかしいです!
さとみ
さとみ
は?そんなこと言われても…
だってこれが普通の俺だし
ころん
ころん
は?
さとみ
さとみ
え?
ころん
ころん
今までの優しい姿が先輩でしょ!?
さとみ
さとみ
いや、あんなん適当に決まってるじゃん
てか、そんな変わるかな~…
淡々と目の前で話している先輩を見てきたら怒りがとてつもなくわいてきた

悲しいとか、辛いとかそういう感情じゃなくてイラっとした。

それも別に前までが嘘って言ったことに怒ってるわけではなくこのすかしたようなしゃべり方とかがとてつもなく気に入らなかった。
ころん
ころん
先輩おかしいっ!!!
僕の知ってる先輩じゃない!
そのしゃべり方も考え方も僕の好きだった先輩じゃない!
急に呼び出してなんなの!?
もう先輩嫌いっ
僕帰る
さとみ
さとみ
は?何言ってるの?
今までの威勢がすべて飛ぶような怖くて冷たくて低い声を先輩は出した。

何か逆鱗にでもふれたのかな。

まぁどうでもいいけど

腕掴まれたら振り払うとかなんでもできるもんね…

冷たい声が聞こえた後も僕は教室から出ようとドアに向かって歩いて行った。

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