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第4話

見慣れない景色
翌日
「うーん、もう朝か」

 私は違う部屋にいる患者の足音で起きた。

起床時間は、だいたい7時。

8時に朝食時間なので、その前に患者は起きて、何かをしている。

 本当に、何をしているのか他の部屋だから分からないけど。

実家とは違く、私が知らない人達がいる。それに違和感を感じつつも、私は入院生活を満喫していた。

 誰もいない部屋で私は車いすに座り、窓にかけられたカーテンを開けた。
そこは、私が見慣れた景色が広がっていた。眩しい日差しを浴びて、呆然と街を眺めた。でも、何か違った。

「…いつもと風景が違うな」

 私は一人ポツリと言い、見慣れているはずなのに、見慣れない風景に戸惑いを受けた。

 多分、それは外から見慣れている景色だけど。

病院から見る景色は、悲しく一人の世界に放り込められた気分であった。

この気分は、入院している人達もそうなのかもしれない。

正体不明の気持ちを我慢しながらも、病気を治そうと必死なのだと痛感した。

「ふぅ、ベットに戻るか」

 車いすを動かしながら、私はベットに戻ろうとした時だった。
「おはようございます。ご気分はどうですか」

 久保田さんは私の様子を見にきてくれた。

 まぁ、それも仕事の一環だから見に来てくれた訳でなにも期待はしていないけど。

「はーい。花野さん、よく眠れました?」

 そう、ただ私の身体の状況を聞きに来ただけ。

私はそんなことを考えていたせいか、ボッーとしていたみたいで、久保田さんの声がした。

「花野さん、どうしました?」

 私は久保田さんの声を聞いて、久保田さんを見た。

「……あ、いや別になにもないです」

 ずっと下に俯いて、声を発しないことから心配してくれたみたいだ。