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第3話

陽性転移と本当の恋
陽性転移とそれは本当の恋のどっちかです。

と書かれていた。

 陽性転移と本当の恋。

陽性転移は、聞いたことがある。

専門職の方は仕事上で患者に優しく接するが、それを恋と錯覚してしまう。

本当の恋とは、その人のことが忘れられない程その人のことが好きなことだと私は解釈している。

本とかで読んで得た知識だけど。

ほんとかどうかわからないけど。

でも、そうだと思う。
恋したことないから分からないけど、多分。

だから、これは恋ではないんだと勝手に結論付けた。

しかし、私は分かっていなかった、本当の恋とはなにかを。

それから急に眠くなってきて、ベッドで横になった。

何時間経っただろうか、目をパチリと開けて周囲を見合わせた。

誰もいない。

シーンと静まっていた。

静かだ。

いつもは、実家暮らしなので、家族がいる。
でも、今日は一人だ。ひとりは、慣れているはずなのに。

なぜかさびしくなっていた。感じたことのない無力感。

ベットに横になって、夕食を待った。
 
すると、花野さん、花野さんという声が聞こえた。

目を開けると、助看護師の方が食事を持ってきてくれた。

「あ、起こしちゃった。ゴメンね。もうご飯だから起こした方がいいかなと思って」

 准看護師の方が疲れた顔をしながらも、笑顔で私に言ってくれた。

それがなにか嬉しくなって、涙が出そうになった。

「いや、起こしてくれてありがとうございます」
私は、ニコッと笑顔で准看護師に答えた。

「……なら、良かった。きちんとご飯食べるのよ」

 准看護師の方は、ビシッと人差し指で私の顔を差した。

「…はい」

 苦笑いを浮かべて、私は准看護師の方に返事をした。

 心配してくれてるんだな。なんか嬉しい。
 ベットの近くにあった小さいテーブルに置かれた病院食を食べた。

いつもより、寂しいような嬉しいような気分でご飯を食べた。