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第11話

四日後
それから、四日後。

「…退院できて、良かったね。あとは、何か聞きたいことがあれば、朝、先生方が巡回してくるから、その時に聞いてね」

 女性看護師の方が笑顔で私に言った。

私は、はいと返事をすると、女性看護師の方が声を発した。

「…久保田君のことだけど。ゴメンね。上司の私が代わりに謝るよ」

 上司。久保田さんの。

「大丈夫ですよ。私が悪いんですから。そんな謝らないで下さい」

 久保田さんの上司の女性看護師の方が腰を落として、私に謝っていた。本当に申しわけなさそうに。

「……ありがとう。久保田君はみんなに平等に接するでしょ。そこは、彼なりの良い所だと思うの。でもね…。あ、患者さんに話し過ぎか」

 口を右手にあてて、しまったという表情で私の方を向いてから、部屋を出ようとしていた。

 そこまで話したら、久保田さんのことが気になるよ。

「…あの、教えてください」

 思い切って女性看護師の方に聞いた。

 私の方に振り返った女性看護師の方の目は悲しそうに私を見て言った。

「ごめんね、個人情報は話せないの。ゴメンね」
そう言い放ち、女性看護師の方は出て行った。

ここまで、話したら教えてよ。久保田さんのこと。

 あの日、私が久保田さんに会いに行こうとした時にみんなに迷惑をかけた日。

 あれ以来、久保田さんは私の担当を外されて、他の看護師の人になってしまった。だから、それ以来会っていない。

 久保田さん。久保田さんのことが忘れられない。

陽性転移だと思っていたけど、これは違うと思った。

会えない時も久保田さんのことを思ってしまう。

これは間違いなく、恋をしているから。