無料ケータイ夢小説ならプリ小説 byGMO

第11話

記憶
階段で西谷先輩と別れたあと、

無事に講義室に着いたのは良かったものの、

授業なんて一切頭に入ってこなかった。

思い浮かんだのは中学のときの苦い記憶だけ。






───────────────────────



【全国中学校体育大会宮城県予選】


私は影山と同様、

北川第一でバレー部に所属していた。

男子バレーボール部はもちろんのこと、

女子バレーボール部も県制覇を狙っていた。



あなた

気ぃ張ってくよ!!!!!



準決勝戦第3セット 23ー24

相手チームがマッチポイント迎えたときだった。

チームは土壇場。

主将だった私はチームを盛り上げながら

最後、反撃する機会をうかがっていた。

あなた

(このサーブを乗り切れば……)



相手チームの打ったサーブを返せたものの

両者攻め合いが続いてた。
あなた

(もう後がないのにっ!!)

そして相手チームのWSが速攻に出てきたとき

あの思い出したくもない事件が起こった。
あなた

くるっ!!!!



全力を振り絞って飛んだブロック。

ドシャットに近かった。

……はずだった。





相手が打ったボールは私の手のひらの端に

当たり、そのままコート外に出た。

……ブロックアウト
あなた

(終わっ……た……)


不運はそれで終わらなかった。

ブロックに飛んで着地した瞬間。







ビキッ









鈍い音がはっきりと聞こえた。

それは多分私だけにしか聞こえなかった。

考えていたのも束の間


あなた

ア゙ッ

私から発声されたそれは悲鳴に近かった。
あなた

イッ…ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!



私は膝から崩れ落ちた。

すぐに駆け寄る監督とチームメイト。

痛みと苦しみが同時に襲った。

今までに体感したことのない衝撃。

その後どうなったのかよく覚えていない。







ただ1つ残ったのは……














私がみんなの最後の夏を

終わらせてしまった実感だけだった。