合宿場所についたのは11時
今からお昼の準備
カレーを班のみんなで作ります
くすっと笑って有紗がそう言ってきた
絶対嘘だと思ってる笑みを浮かべながら順序よくカレーを作っていく有紗
みんな有紗をリーダーにして頑張ってカレーを作っていた
すると「萌香〜」と小さな声だけど聞こえた気がして後ろを振り返った
そう言って私を指差してるのは幼馴染の七瀬 翔
違うクラスだしなんでここにいるのか、、
そう、この人ものすごくお人好しなんです
そう言って、有紗の方を向いた
「私達のクラスこんな人いたっけ?」「え、かっこよくない!?」
そんな声が聞こえてくると
翔はその方向を向いてニコッと笑った
そう言って走って自分の班に戻っていった
私が大声で言ったら
上に手をあげた
あれで「おう」的な返事をしてるのだろう
小さいときからずっと一緒にいるからそういうこと考えたことない
恋人っていうか兄妹って感じで
いつも翔は私を子供扱いしてくる
でも実の妹の美羽ちゃんには優しくしてあげない少しおかしな人です
そんなこんなでカレーができて12時半
やっとお昼です
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!