第3話

×川村壱馬
219
2020/06/13 22:04
side 壱馬


俺は他の人より嫉妬深いんやと思う。
いくら大切な弟とはいえ、
大好きな彼女と話しているだけで
胸の辺りにドロドロとした黒いものが渦巻く。


慎「ほんとに希さんって肌綺麗ですよね。
何もケアしてないのに羨ましいです。」

希「そうかな?
でも、長谷川くんもすごく綺麗だよね。
ちゃんとケアしてるのすごいなぁ笑」


……ほら、今だって、希はこっちを向かない。


いつだって、希は他のメンバーと話してる。
それが気に食わんけど
希は絶対に熱愛を出さないっていう安心感が
あるせいか、何故か許してしまう((


…でも、彼氏を放っておいて何時間も
話し込むのはいくらなんでもアカンやろ。


今日の夜、覚悟しといてもらわんとな。


……その時の顔がえげつないくらい怖かったと
後にメンバーの浦川翔平は語った。




























〜in 壱馬宅〜


希「おじゃましまーす。」

壱「ん。
テキトーにソファーで寛いどって。」


はーい、とゆるーい返事をしながら
リビングへ向かう希を見送って
キッチンで飲み物を用意しながら希の分だけに
媚薬を入れた。


壱「はい。紅茶でええか?」

希「わぁ、ありがとうございます!!」


いつも使ってるペアカップを渡しながら
希の隣へ腰掛ける。


飲み物を飲みながら談笑すること
約2時間。


隣を盗み見てみると、
少しだけ目を潤ませて顔を紅くする希が
視界に入った。


希「はぁ……っ……」

壱「どうしたん?希。顔赤いやん。」

希「わかんっ、ない、……
ただ、あつ、いの……」


薬が効き始めてきているのは分かったが
まさかここまでとは思わなくて軽く戸惑う。


希「ね、ぇっ、
なんっ、か、いれたっ、でしょ……?」

壱「気づいとったん?
ちょーっと身体熱くなるクスリ入れたんよ。」


涙目で睨んでくるけど逆効果やで、それ。
むしろいい興奮材料や。


壱「ふふっ。
めちゃくちゃ熱そうやなぁ。
どうして欲しいのか、素直に言ってみぃ?
……叶えたる」

希「んっ……はぁ、……
熱いの、どうにかして……?」

壱「それだけじゃあかんなぁ。」

希「いじ、わるっ……」


懇願するように上目遣いで見られて
本当は理性ぶっ飛びそうだけど、
あえて焦らす。
これはお仕置でもあるんやから、と言い聞かせる。


希「……抱いて、」

壱「っ……
直球で来るのはアカンやろ。」


ソファーの上は嫌、という
か細く聞こえた希の欲求は全部無視して
2人分の体重をソファーに沈ませて
熱い夜を過ごした。
















ー次の日 side 希ー

希「……腰痛い。
ついでに喉も痛い。声枯れた。
今日offじゃなかったら怒ってたよ?」

壱「昨日の希可愛かったぁ。
もっと、もっとちょうだい?って言ってくるの
ホンマに理性ぶっ飛んだわ」

希「…聞いてないし。
ランペの楽屋行ったらもう壱馬くんの
隣から離れないから。」

壱「それはそれで嬉しいけど
俺はもっと仲良うなって、
もっと嫉妬させてくれたら嬉しいわぁ。」

希「そしたら、もっと私の腰がやばくなる。」

壱「今もちょっと俺の元気になったんよ。」

希「え、さすがにもうやだよ?
腰痛いの。ねぇ……っ……」

壱「今日offなら1日好き勝手出来るな♡♥」

希「……あっ…」

壱「昨日みたいに激しくはせんから、な?」

希「んっ……そこっ……やぁっ……」

壱「愛してんで。」


何を言っても聞き入れてくれない彼。


私は諦めて
返事代わりに彼の首に自分の腕を回して


ただ、与えられる快感に酔いしれた。

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