今日で一学期が終わる。
夏休みは千秋とプール行ったり、
祭りに行ったりしたい· · ·なんて、
考えるだけでニヤついてしまう。
夏休みに興味が無い千秋に、
遊びに行こうと言おうとしたけど、
言いずらくなってしまった。
夏休みに入り、1週間たち、
今· · ·花凛と遊んでいます。
最近· · ·というより、
一学期が終わってから千秋と帰ろうとしたら
用事があると言って先に帰ってしまってから
連絡は一切取ってない。
花凛に言われると、私は携帯を取り出し、
千秋に電話をかけた。
すっっっごい機嫌が悪いんですけど?!?!
千秋がそういった時、後ろから
女の人の声がキャッキャッと聞こえた
私はそういうと電話を切った。
私に連絡してくれなかったくせに· · ·
遊びに誘わなかったくせに· · ·
なんで、パーティーなんかしてるの?
はぁ· · ·ほんっと、千秋のこと
好きになってから性格悪くなったな。
そう思っていると、千秋から
電話がかかってきた。
電話越しの千秋の声は、
耳元で話してるようでくすぐったかった。
でも、何故か安心できて· · ·
電話で笑ってる声も話してる声も、
いつもと違う感じで、なんていうか· · ·
いつもより低い声でキュンキュンしていた
そう言って電話を切り、明日の祭りが
楽しみになった。
千秋は、絶対浮気なんかしてない。
私は千秋を信じることにした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。