第3話

キスを交わす兄弟 3
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2022/08/18 16:25
蓮side








ある日、靴箱を開けると








手紙が入っていた。








「何?ラブレター」








『そんなんじゃないでしょ。亮兄ほどモテないわ』









「よく言うわ。じゃあ俺行くから」









手紙を開けてみると、屋上に来てと書かれてた。









俺は教室に向かう前に、屋上に向かった。









行ってみると、同じクラスの橋本さんがいた。









『橋本さんおはよう。呼び出してなんの用?』








「蓮くん、おはよう。実は蓮くんにお願いがあって」









『俺に出来ることなら』









「今度の週末、一緒に遊園地行って貰えませんか?」









橋本さんはチケットを4枚だした。








『いいけど……なんで4枚?』









「実は、私ずっと亮平先輩が好きで……wデートじゃないけどお願い出来ないかなって思って」









『亮兄か……一応聞いてみるけど』









「ありがとう!本当にありがとう!」









そっか、橋本さんは本気で兄の事好きなんだ。









『もう1枚は誰の分なの』









「もう1人はなゆ!お願い!お兄さんによろしくね!」








『分かった。わかり次第連絡する』









「じゃあ、チケット2枚渡しとく。またね!」









wデートみたいなもん……ね









さっき、兄の事好きだと言っていた人は









橋本まなみ。









身長は少し低め。低い位置のツインテールでかわいい系らしい。









その橋本まなみの親友が









森なゆ。








身長は高めで、綺麗系だ。









2人は小さい時からずっと一緒にいるらしい。









兄に正直に









『クラスの女子に誘われたんだけど……4人で出かけてくれない?』









と言ったら返事は一択。











「無理。用事があるらしい、また誘って!って言っといて」









橋本さんに申し訳ないし









どうにか、嘘ついてでもいかせないと。










リビングに居る時、









俺は、兄に2枚のチケットを見せた。









「遊園地?」








『そう!』








「もしかしてデートのお誘い?積極的だな」









『良かったら、いかない?』










「いいよ、断る理由がないもんね。土曜日でいい?」








『うん!楽しみにしてる』










兄は俺に近づいて1回キスをした。









「誘ってくれてありがとう。じゃあお風呂いくね」








『うん、わかった』









そして、土曜日。









入口で橋本さんと森さんが待っている。










「蓮、今日はお化け屋敷行きたいんだよね」









「蓮くーん、亮平先輩ー」









「え?」








『森さん、橋本さんおはよう。今日は誘ってくれてありがとう』








「蓮くん、おはよう。亮平さんもおはようございます」









「おはよう……ちょっとごめんね、蓮」








俺は服の袖を掴まれて、事情聴取を受けた。









「話と違う」








『俺、2人でなんて言ってない』








「俺、帰る」









『それだけは待って。お願い、橋本さんに頼まれたんだ。どうしても1回でいいから亮兄と……って』








「……わかったよ。覚えとけよ、蓮」








『はい……』









兄は森さんと橋本さんのところに戻った。









「2人とも今日はたくさん楽しもう!」








「はい!」









そして、4人で入場した。









この1日が最終的に









色んな意味で疲れることになるなんて










この時の俺は知らない。

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