第4話

キスを交わす兄弟 4
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2022/08/19 05:13

遊園地に入ると









橋本さんは兄とベッタリ。










なゆさんと俺が2人の後ろを歩く感じになった。










「蓮くん、今日はまなみが無理言ってすみません」









『いえいえ、誘ってもらえて良かったです。てか、クラスメイトなんだし、敬語じゃなくても』









「すみません……ちょっと蓮くんと話すの緊張しちゃって 」









『緊張?じゃあ今日は緊張が無くなるように頑張りましょう!』








「はい!」










なんか、こうやって後ろから見てると









兄と橋本さんお似合いだな。








「皆さん、あれ乗りません?」









なゆさんが指を刺したのは









ジェットコースターだった。









「俺は、ここで待ってようかな」









「先輩、絶叫系苦手なんですか?」









「うん、ちょっと苦手で」








「蓮くんは苦手なの?」








『俺はそうでもないけど、もしあれだったら俺が亮兄と待って…… 』









「じゃあ!なゆと蓮くんで行ってきたら!私は亮平先輩と違うところ行くから」









『……なゆさんそれでもいい?』









「私は……はい」









「じゃあ決まりで!先輩、行きましょ!」









「うん、じゃあまた後でね 」










橋本さんと亮兄は行ってしまった。










「あの、並びませんか?」









『そうだね。並ぼ』









俺たちはジェットコースターの列に並んだ。










そんな時も、兄の事が気になって仕方なかった。











阿部side








橋本さんとのんびり歩いてる。










「先輩って蓮くんと仲良いんですね。」









『蓮とはずっと仲良いよ。てか、先輩ってやめて。亮平とかでいいから』








「じゃあ、亮平さん……で」









『さん?』









「いいにしてくださいよ。恥ずかしいんですから」








『ごめんごめん。可愛くて、つい』








「今、可愛いって」









『可愛いよ。まなみさん』









「あー心臓に悪いです。」









歩いてる途中。









美味しそうな飲み物が売っていた。








『まなみさん、なんか飲みません?』









「はい!」








メニューを見ると、トロピカルとかオレンジとか










美味しそうなものが多かった









『まなみさん決まった?』









「このトロピカルにしようかなって思ってます」









『俺は、スイカにしようかな。なゆさんって何が好きか分かる?』








「なゆはジュースとかあんまり飲まないんです。」










『じゃあ、レモンティーで無糖にしようか』









「じゃあお金を」









『いいよ、大丈夫。』









「いいんですか?」









『お礼。お気持ちだけ受け取るね』









俺は4人分のジュースを買った。









「亮兄さん、ありがとうございます」









『いえいえ、まなみさんに今日誘ってもらえて嬉しかった。ジェットコースター乗らなくて良かったの?』









「いいんです。亮平さんと居れたので」








その時、俺の電話が鳴った。









『もしもし』









「もしもし、俺だけど。今どこ?」








『コーヒーカップの近く。もう終わった?』









「終わった。てか、橋本さんになんかされてないよね」










『なんかある訳ないだろ。てか、早く来て。』









「わかった。そこで待ってて」









電話を切って橋本さんと話す。









『なんか、こっちに向かってくるらしいよ』









「そうなんですね。」









『トロピカルって美味しい?』








「すごい美味しいです。スイカはどうですか?」








『めっちゃ美味しいよ。あっスイカ1口あげるからトロピカルも1口飲ませて』









「えっでもそれって」










『問題あった?』









「いえ、どうぞ」








俺は橋本さんがもってるトロピカルジュースを1口飲んだ。









『んー美味しい!じゃあどうぞ!』










スイカを渡した。









「美味しいです。」









『良かった。』









「ちょっと亮兄!」








蓮が走ってきた。








『あっ蓮!やっほー』








「やっほーじゃないよ。この時間で距離詰めすぎじゃない?」








『そう?あっ蓮に飲み物買ってきたよ。後なゆさんにも』









「ありがとうございます。」









「ほんとに、亮兄ったら……」








可愛い……









不貞腐れながらも、ジュースを飲むところとか









さっきの俺と2人の遊園地を









橋本さんに邪魔された所とか










全てが……可愛い。

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