第6話

🤍
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2021/01/06 13:11
テヒョン
テヒョン
⋯⋯じゃあさ、今週で何回こくられた?
U
U
⋯⋯えっと⋯⋯んー⋯⋯3回、かなぁ?
テヒョン
テヒョン
えっ?



びっくりして、思わずあなたの肩に両手を置いた。


1週間に3回? ありえねぇだろ⋯⋯。


U
U
えっ? えっ?



急に触られて驚いたのか、あなたはおどおどし始めた。


テヒョン
テヒョン
あ、わりぃ⋯⋯



あなたの肩からパッと手を離した。


U
U
ううん⋯⋯だいじょうぶ⋯⋯
テヒョン
テヒョン
あのさ、それマジ?
U
U
う、うん⋯⋯



あなたは目をパチパチさせている。


これは嘘じゃねえな⋯⋯。マジかよ⋯⋯。


U
U
みんな、あたしのなにがいいのかな⋯⋯



と自信なさげにいうあなたは、本当に天然であることをうかがわせる。


だか、そんな表情もかわいいと思ってしまう。


テヒョン
テヒョン
そっか。で⋯⋯それ、断ったの?



もし断ってなかったら相手の男ボコってるかもしれねぇ。


つか、ボコんないと気がすまない。


U
U
うん、断っちゃった⋯⋯。悪いと思うけど、あたし、その人達のことよく知らないし⋯⋯



全然悪くねぇよ。


むしろいいから。


U
U
あっ、そうだ。ユンくんにはまだ返事してないんだった
テヒョン
テヒョン
は?



ユンくん⋯⋯? くんってことは男だよな?


つか、ユンって、ユンソヌ?


「結構イケメンだ」って同じクラスの女が言ってたような⋯⋯。


それに、スポーツ万能で1年なのにバスケ部でレギュラー入りしていて。おまけに性格もいいらしい。


しかもB組だから頭もまぁまぁいいし。


アイツ⋯⋯あなたのこと好きなのかよ。


あなたもOKしちゃうんじゃ⋯⋯。


テヒョン
テヒョン
あなたは⋯⋯ユンと付き合うの?
U
U
ほぇ? ううん、付き合わないよ〜



その言葉にホッとする自分がいる。


テヒョン
テヒョン
なんで? やっぱり、ユンのこと知らないから?
U
U
うん、そう。付き合うんだったら⋯⋯あたしも相手のことを好きになってからがいいから⋯⋯



断る理由が、あなたらしいな⋯⋯。


テヒョン
テヒョン
そっか。つーか⋯⋯なんであなたは保健室に?
U
U
え!? あ、その⋯⋯えっと⋯⋯ちょっとお腹が痛くて⋯⋯



恥ずかしそうに頬を赤らめている。


あ、そういう事ね。


テヒョン
テヒョン
もう大丈夫なのか?
U
U
うん。ちょっと横になったから楽になった〜



ふわっと笑いながら、あなたは言う。


テヒョン
テヒョン
それなら良かった。寝てる時、ツラそうだったもんな



━━━━キーンコーンカーンコーン⋯⋯。


すると授業終了のチャイムが聞こえた。


U
U
⋯⋯あ、じゃああたしは教室戻るねー?



あなたがベッドからゆっくり出て、ひょいっと降りた。


テヒョン
テヒョン
あ、あぁ⋯⋯



もう少し話してたかったな。


保健室のドアを開けたあなたが、クルッと俺の方へ振り返った。


なんだ⋯⋯?


U
U
テヒョンくんと話すの楽しかった! また話そうね〜



あなたは大きな目を細めて天使のような笑顔を浮かべた。


⋯⋯っ! コイツは、天然の小悪魔だ。


そんな顔で、そんなこと言われたら、男はツボる。


テヒョン
テヒョン
⋯⋯また話そうな?



つか、話しかける。これで終わりにはしない。


絶対⋯⋯あなたが俺の事好きになるようにする。


U
U
うん! バイバイ!



そして、さくらは手を振りながら去っていった。


あなた⋯⋯かわいいな⋯⋯。


















この日からだった。


俺が彼女にハマったのは。


















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