第65話

勝負の時間
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2026/01/28 08:56 更新
〈sideあなた〉


茅野)「しに、がみ…」

死神)「ええ。何となく分かっている人もいるかもしれませんが、イリーナを誘拐したのは僕です」

磯貝)「誘拐、!?…じゃあ、ビッチ先生は生きている、?」

死神)「磯貝くん、正解です。イリーナはまだ生かしてますよ…ほら」


 死神はタブレットを起動して私たちに画面を見せた。


全員)「、!?」


 ビッチ先生は両手両足を拘束されていた。ぴくりとも動かないが、死神の言う通りなら意識を手放しているのだろう。


死神)「それにしても予定が狂ったなぁ…いい意味でね」

岡野)「予定、?」

死神)「僕の完璧な計画はまず、イリーナを拐ってから君たちE組にイリーナの場所を伝え潜入してきたところを全員捕獲…そして君たちの大好きな殺せんせーに助けに来てもらい、人質と引き換えに奴の命を頂く…そういう手筈だったんだ。けれどね…君たちがここに来てくれたおかげでより計画が円滑に進みそうだよ」


 確かに理には適ってる。効率的でなおかつ確実性があるのもわかる。でも…呪詛師、高専の裏切者と手を組んだ訳は何だ、?今の話に術師はあまり関係ないはずだ。どうして?


死神)「さてと…それじゃ、大人しく君たちには捕まってもらおうか」

天城)「待って…死神、勝負をしない?」

全員)「!?」

天城)「悪いけど私たちはビッチ先生を助けに行かなきゃ。死神の思惑通りに動いてる暇はないの。だから私と死神のタイマンで闘わない?ルールは簡単、頭、首手首足首、それから心臓以外の体のどこかを先に出血させた方の勝ち」

死神)「へぇ、要するに死なない程度の一撃を食らわせたもん勝ちってことかな?殺さなくていいんだね?」

天城)「ええ、殺し合いを望んでないのはお互い様でしょう?貴方は私たちを人質として捕えるためには殺しは避けたいはず。私も出来るだけ殺生は避けたいの」

死神)「ははっ、よく言うよ。君だって仕事柄何十人も殺してるはずなのに…今更正義を語るのかい?」

天城)「正義なんて綺麗な言葉で片付けられないよ…何度殺しても、祓っても、体が殺害に慣れることなんてないんだから」

赤羽)「あなたちゃん…」

天城)「だからこそ私は殺し合いじゃなくて、単純に闘いたい。タイマンだから彼らには1ミリたりとも関わらないで。私が負けたら貴方の言うことは何でも聞く、貴方の暗殺に協力だってしてあげる。だから…私が勝ったら、ビッチ先生の所在を開示して」

茅野)「あなたちゃん、大丈夫なの…?」

天城)「任せなさいよ、みんなのことは私が守る…それが私の任務だから」

死神)「それじゃあ早速特級術師の手並み拝見と行こうか」


 死神はズボンのポケットからナイフを取り出した。


天城)「死神、私にもひとつ武器を貸してくれない?」

死神)「お得意の術式があるじゃないか」

天城)「一般人に術式を使うことは呪術規定に違反することになる、武器は何でも構わないわ。何かひとつ貸して」

死神)「仕方ないか」


 死神は花屋の奥に向かい、しばらくして拳銃を持ってきた。


天城)「…それじゃ、勝負と行きますか」


 私は戦闘体制に入る。今、2人の勝負が幕を開ける。

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