無料スマホ夢小説ならプリ小説 byGMO

1,501
2018/03/02

第3話

一年①
それは、昼ご飯を食べている時に始まった。

「ねぇあなた、あなたって三上くんと付き合ってもうすぐ一年だよね?」

みうが唐突に聞いてきた。

何の確認だろう、と疑問を抱きながら答える。

「うん。それがどうかした?」

「いやー、あんまり大きい声では言えないんだけど……」

「由麻も聞いていい?」

「いいよー」

由麻も少し身を乗り出して、みんなで顔を寄せ合う。

傍から見たら変なんだろうな、この絵面。

なんて関係ないことを思っていたからか、次のみうのセリフで私は思いきりむせることになった。

「もうヤった?」

「げっほ…………ちょ、みぅ、ゲホッゴホ」

「あ、それ由麻も知りたいかも……。下の名前で呼び合ったり恋人繋ぎ普通にしてたり、結構恋人っぽくなってるからあなたちゃんたち」

由麻が期待のこもった視線を向けてくる。

私は顔の熱と咳が落ち着いてから、二人に言った。

「……無理だよ。絶対痛いし、別にしなくても恋人続けられるし」

「えー、それこそ由麻の漫画で見たような気持ちとかないの?“願わくば、あなたと一つになりたい……♡”」

「由麻そんな漫画持ってたっけ?」

「ううん」

ふるふる、と由麻が首を振った。だよね。


実は私は中二の秋から恋愛に関する何もかもを見ておらず、つまり『付き合う』ということは知っていても、その内容はほとんど知らなかった。基本中の基本の「恋人繋ぎ」すらわからなかったのである。

そこで、由麻が少女漫画を貸してくれるようになり、みうがオススメの恋愛ドラマを教えてくれるようになった。見て勉強しろ、という暗示だ。そのおかげで助かったことはたくさんあり、二人には感謝している。


……でも、キスの先は別に知らないままでもよかったな。