第5話

再開と決断
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2021/11/28 00:51
第4話「再会と決断」


ミネルヴァ軍地上本部
司令室前

里)失礼します。
昂)失礼します。

呼び出された里津花と昂輝は
上官からの伝令を受けて出て来た

里)第3軍、第4軍から
最前線への志願者を募る、か。
昂)噂は聞いてましたが、本当になりましたね。
里)打診したとして希望者は出るかな?
昂)新さんなどは動くかもしれません。
里)ああ、今までも異動が多かったらしいね。

最前線から人が戻って来るのと入れ替えで
こっちから希望者を最前線へ行かせるというのが
上官から聞いた伝令だった

もちろん将である里津花や昂輝は含まれていない

里)柊羽から聞いたけど第5軍も
陽と壱流の2名に打診があったみたい。
昂)結構な人数の入れ替えになりますね。
里)こっちの希望者にもよるけどね。
昂)そうですね。それじゃ俺はここで。
里)うん、またね。

廊下で別れ昂輝は第4軍の詰所へ

昂)ただいま。
衛)お帰り、コウくん。

入ってすぐに衛が出迎えてくれる
姿を見るだけで少しホッとする

昂)..衛、皆んなは居るか?
衛)居るよ?おーい!皆んな、集合〜

衛の掛け声で皆んなが集まって来る


直)はーい!
優)どうかしましたか?
新)何々?
郁)何かありましたか?
翔)いい事だといいなぁ。
悠)ワクワクしますね。
守)皆んな揃いました。

集まったのを確認して話し始める

昂)さっき上官から伝令を受けた上で
皆んなに最前線への異動の打診が来ている。
翔)へぇ、最前線。
直)打診?
優)相談だね、まだ決定じゃないって事。
昂)ああ、希望者だけ異動だ。
守)でも急にどうして?
昂)最前線で白化現象が起きたのは知ってるな?
直)知ってます!
翔)それで何人か再検査で戻って来るんだっけ?
昂)その通りだ、人数が一気に減るのもあって
こちらから異動とゆう形での補充となった。
新)はーい、それなら俺行きたいでーす。

はーいと手を上げて新が名乗り出る
それに習って郁も手を上げて

郁)はい!俺も行きたいです!
自分の力がどこまで通用するのか知りたいので。
衛)えっと、希望者は2人だね?

衛の確認に皆んな頷く

昂)分かった、上には俺から伝えるから
2人は異動の準備を、2日後には向かってもらう。
郁)はい!分かりました。
新)楽しみだね、いっくん。
郁)遊びじゃないよ?新。
新)分かってるよ〜✨

2人が話しながら退室、それを見送って

昂)それじゃ、報告に行ってくる。
衛)あ、コウくん!
昂)なんだ?衛。
衛)行くなら研究棟を通って行くといいよ。
昂)それじゃ遠回り..
衛)さっき到着したみたいだから。
昂)!..ありがとう、そうするよ。

衛の意図を汲み取って研究棟へと向かう
外付けの護送車を見つけて足取りが早くなる

昂)(いた!)

研究棟の入り口に涼太の姿を見つけた
涼太もこちらに気づいたようで駆け寄って来る

涼)コウ!久しぶり!(満面の笑顔)
昂)ああ、元気そうだなリョウ。
涼)勿論、コウも元気そうで良かった。
昂)白化現象があったらしいな。
涼)うん、俺は現場には居なかったんだけどね。
昂)その隊員には申し訳ないがリョウじゃなくて
良かった。
涼)心配かけちゃったね、ごめん。
昂)リョウは悪くない。
剣)おーい!2人とも!!

剣介が大きく手を振りながら駆け寄って来る

涼)ケンも久しぶり。
剣)まったくだ、中々顔見せないもんな。
涼)仕方ないでしょ、離れてるんだから。
剣)無事で良かったよ!
(涼太の髪をわしゃわしゃ)
涼)ちょっ、やめてよね。
昂)相変わらず、仲が良いなw
剣)だろwあ、検査は済んだのか?
涼)これからだよ。
昂)なら終わったらゆっくり話そう。
涼)うん、そうしようか。
剣)だな、一緒にご飯食べよう!
涼)はいはい、それじゃ後でね。

研究棟へと入って行く涼太を見送る2人

昂)今回は違ったが..いや、忘れてくれ。
剣)言いたい事は分かる、不安は消えないよな。

涼太の白化の兆候が無くなったわけじゃない
不安は消える事なく燻っているのだ


つづく

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