第6話

挑発
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2021/12/02 13:18
第5話「挑発」


ミネルヴァ軍地上本部
第3軍詰所附近

守)えっと、この書類は衛さんに渡して..
廉)守人さん!

渡された書類を仕分けながら歩いていると
前から廉が駆け寄って来る

守)廉、久しぶりだね。
廉)お久しぶりです、守人さん。
守)こっちに戻って来てたんだね。
廉)護送任務で一緒に戻って来たんです。
守)白化現象の..
廉)俺も現場にいたんですが何も出来なくて。
守)廉は何も悪くないよ。
宗)なんだ、相変わらず弱そうだなお坊ちゃん。

後ろから宗司が来る
守人の事を「お坊ちゃん」と呼ぶのは
彼が良いとこの家の出でなのをかけた皮肉だ

廉)いきなり失礼じゃないですか!
宗)なんだ、居たのか廉。
廉)初めから居ましたよ!

守人への態度に廉が怒る
廉は守人の家に代々仕える家の出で
守人のお目付役だと断言している

宗)視界に入らなかったから気づかなかった。
廉)なっ!?
守)落ち着いて、廉。
廉)でも...
守)俺が弱いのは確かだけど、
誰かのために強なる為の努力は怠ってないよ。
宗)(チッ)相変わらずの良い子ぶりだな。

宗司は親ナシの子供たちのリーダーから
傭兵の経験を経て軍に入るとゆう経歴を持つ
守人と正反対の立場のせいか何かと絡んでくる
そのせいで廉とは犬猿の仲だ

廉)言わせておけば...
宗)何だ、やるか?
廉)このっ!?
守)廉、俺は大丈夫だから。
宗)ふん、せいぜい死なないようにな。

そう言うと横を通り越して行ってしまった

廉)っ、相変わらず腹が立つ。
守)仲良くしろとは言わないけど程々にね。
廉)分かってはいるんですけど...
守)そうだ、いつまでこっちに?
廉)暫くは第4軍でお世話になります。
守)そうなんだ、よろしく。
廉)はい!

生い立ちとゆうどうにもならない事で
仲間なのに亀裂が入るのは少し寂しいと思う
いずれすれ違いがなくなる事を願うのだった



同時刻

研究棟入り口

定期検査の結果を貰った涼太

涼)数値が上がってるから戦闘時は注意、か。

以前の検査から数値が上がり
戦闘参加を控えるように言われた

涼)戦力が足りてない今、それは無いよね。

検査結果の紙をポケットにしまう

涼)コウたちに見せられないな。

見たらきっと戦うのを許してくれないだろう
守られるのは涼太の性分ではない

涼)弱い心で情けないな。

感情を抑えてるつもりだが上手くいかない
大切な誰かが傷つくくらいなら

涼)とにかく、この事は秘密に..ッ!?

角を曲がったところで誰かとぶつかる

衛)ごめん!大丈夫って..リョウくん?
涼)衛、俺の方こそ考え事をしてたから。
衛)怪我してない?
涼)大丈夫だよ。
衛)良かった...ん、紙?
涼)あ!それはダメ!

ぶつかった時に落としたのだろう
検査結果の紙を衛に拾われ急いで取り上げる

衛)今のって...検査結果の?
涼)誰にも言わないで、コウとケンには絶対に。
衛)でも!
涼)言ったら許さないから。

そう言い放って走って逃げた

涼)最悪だ...

衛も知られたくない1人だったから
心配をかけたくなかったと落ち込むのだった


つづく

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