第12話

第12話「魔法の戦い」
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2020/12/27 07:36
私は意外と落ち着いてこの状況を整理していた。
だってこの間授業で習ったもんねっ!
まぁ、うん。眠くてほとんど聞いてなかったけど!

魔族の弱点は首の中心にあるコア。
てことは多分これも同じはず。


ご丁寧に首に赤いボタンまでつけて
くれてありがとうございます!
確定だね、こりゃ!
海鳴 夏穂
海鳴 夏穂
葉の刀リーブカッター
とりあえず魔族(仮)の首に葉の刀を突きつける。
……あれ、残りのやつに逃げられた?
おっ、もしかして
ビビってんのかな?
ハッハッハッ!
いや、なんか悲しいな。
なんで無視なの?ねぇ?
……まぁいっか!これでご飯は確保された。
みんなの魔法見ーよっと。
雷道サンダーロード!」
後ろから詠唱が聞こえてちらっと振り返れる。
そこには一筋の雷と、その先に悠里がいた。
あ、そういえば
さっきのしりとりまだ終わってないじゃん!
いやいや、じゃなくてですね!
雷系魔法、うんピッタリだ…。
趣味、ハッキング
特技、ハッキング
夢は、ハッカー
そう、悠里はあんな可愛い顔しておきながら
実は腹黒で機械が大得意な超理系でした。
あの雷系魔法なら
ハッキングしないでも壊せるんじゃないかな?
茶谷 悠里
茶谷 悠里
よっと。
これ、どうなってるんでしょうね?
立式シューズでこっちの木に移動してきた悠里。
海鳴 夏穂
海鳴 夏穂
さぁ?
茶谷 悠里
茶谷 悠里
あぁ、なるほど!
一人一体がノルマに設定されていて
倒した人はノーマークになるように
プログラミングされてますね。
こ、こわっ!
いつの間にその機械バラしてたの?
というかそんなのすぐ分かるようなものなの?!
うん、残念ながら私には
ハイライトの消えた目でにまぁっと口角を上げている
悠里にそれを聞く勇気は無かった。
さて、悠里のすごい魔法も見れたことだし、
双葉の魔法とか見てみたい!
一通り見回して双葉の姿を探す。
文月 双葉
文月 双葉
力切パワーカットっ!
おっと、今
見てはならないものを見てしまったよ。
双葉が近くに手をかざしただけで
思いっきり機械が壊れてたよ。
あっ、と
目があってしまった。
文月 双葉
文月 双葉
よっ!
お前らも終わったの?
茶谷 悠里
茶谷 悠里
はいっ!それはそうと
双葉、今のどうやったんですか?

あの壊れ方から見て電気回路に何か仕掛けたんだとは思いますが……。
ぜひっ、お教えてください!
一気に喋り終えた悠里。
私が理科が苦手だからなのか
それとも悠里の早口が原因なのか

まっっっったくわかりません!
文月 双葉
文月 双葉
んー、あいつに働いてる力を切った。
これも
私に理解力がないせいなのか
双葉の言語能力が残念なのか
まっっっったくわかりません。
後ろでキャッキャ騒いでる二人。
ぼぅーっと謎の話を聞いてたら
なんやかんやでもう皆終わっちゃった。
他の人の魔法も見たかったなぁー。

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