食堂で発狂しました夏穂ですっ！

あ、みんなから白い目で見られたぁ……？
はい、
朝の清々しい時間邪魔してすいませんでした！

後を振り向けば今日も可憐な親友、咲。

前に向き直れば今日も距離が近い、光汰。

体重を感じ上を見上げれば本当に謎、怜央。

そんないつもの光景にイレギュラーが一つだけ。

複雑そうな顔をすっと近づけた光汰に
口を塞がれたので心の中で続きを叫ぶ。

兵士試験、合格したぁぁぁぁぁぁ！！

あ、怜央に光汰が殺された。
ちょ、咲さん。そのナイフどこから出たんすか。

というか、
だって、兵士試験合格だよ？！

そりゃ叫ぶよ！
当たり前じゃんか！

まるでそこらへんの折り紙のように
折りたたまれた証明書。

ウン。天才は違うな……。

こら天才（怜央）。
合格証明書を破るな破るな。
おいこら手裏剣作るな！

……まぁそれはさておき。

だからね。女たらし光汰君っ！
君はね距離が”無駄”に近いの！
あと上目遣いはわざとかな？！

あとあとっ！お金ぐらいそこは男子が出そっ！

まぁ怜央が近すぎてもう麻痺してきたけど。
あ、そして怜央いい加減に私の髪で遊ぶのやめて。

あ、ガチギレバージョン咲が離れた。
これ以上ない笑顔ですね。

なんだかんだ言ってパーティーをした。

シャンパンで喧嘩なったりちょっとした
事故が起きたりしたけど、

めでたいシェルターからの門出だ。
盛大じゃなきゃね！　

私はシェルターの古い102号で
今までのこととこれからのことへ
思いを馳せた。

。

あ、また一人変な位置から落ちた。

君のことは忘れないよ……。

今、やらされてるのは
空中5メートルの位置に吊るされた約30cmの板で
バランスを取る訓練。

これがすごくとてもめちゃめちゃいっぱい
難しい。

おうふ、あの子。
もう板幅10cmだ……。

ちなみに慣れて15分以上安定して出来るようになると
5cmずつ短くなっていく。

そして私は今20cmですっ！

咲と怜央はもうすっかり15cmで
光汰は20センチです。

これは落ちたときの受け身を取る練習と、
戦兵の命と言っても過言ではない
空中での移動手段「立式（りっしき）シューズ」の練習らしい。