おっと、誰かさんのせいで話が脱線したじゃないか。
こんなこと出来る空気じゃなかったのに……
え?私のせいじゃナイヨ?ウン。
とりあえず、落ち着くために目を閉じて私は深く息を吐く。
そして、腰に差してある剣をゆっくりと抜いて咲に向ける。
もう泣いても笑っても終わりなんだからハッキリ言いきれ。
はっ、こっちも負ける気なんて1ミクロンもありませんよ。
私は、生きて帰って反撃の小人とフォレスターズ
最新話まで一気に見てやるんだから!
あんたの仏壇なんか私の推し祭壇にしてやる!
多分、咲が知らない技だから都合がいいんだよ。
うーん、やっちゃったね。
これでもう逃げられないなぁ!
この技は改良版。
閉じ込めるだけじゃなくて絡みついて握り潰す。
ダンッ!
床を強く踏み込んで咲の元へ一気にジャンプする。
もうこれでぜーんぶお終いにしてやるんだから!
そう思って咲へ向けて剣を振る。
……。
え、状況がよく分からない。
私攻撃したはずなのに痛いんだけど、
さっきの3秒間に何が起こったの?
……目が斬られた?うん、やっぱり。
右目がうまく見えないから、多分そう。
なんだか今ので返って冷静になれた。
私集団行動にとことん向いてないな。
1人で突っ走ったの今回で何回目だろ。
あぁー!帰ったら絶対に怜央に怒られる。
……私、生きて帰れるかな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。