ガタガタガタガタッ
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放課後
来た。私はいじめられてしまうのだろうか。
トイレにて
バッシャーーーーーーーーン
私の頭上から水バケツが降ってきた。
いじめの常套手段でもある水バケツ。
私が毎日綺麗に整えてきたメイクも。
整えた髪のセットも。
全部落ちてしまった。
バサッ
ジョキンッ
グスッグスッグスッ
ガチャッ
涙が溢れた。
とっくに泣いていたけど、それとは違う。
こんなに嬉しい涙は他になかった。
亜里に、私が認められたような気がした。
私が三軍の役に立たなきゃ。
今までの罪が重すぎたんだ。
三軍のみんなが、
安心して学校に来れるようになれば。
一軍のみんなに、一軍から消えて貰う。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!