第3話

第3話
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2025/02/11 12:00 更新
YICHEN side


いきなり告白された。しかも、今までずっと弟としか見てこなかった人に。

その人はボーカル室の扉をいつもの通り勢いよく開けて去っていった。

『これからたくさんアピールします!覚悟しててください!アジョシ!覚悟!』

リンリンの言っていた言葉を頭の中で反芻する。

正直困るなあ。俺は別に、リンリンを恋愛的に特別な感情で見れない気がする。

もちろん弟としては特別だった。いちばん仲がいいと思っていたし、弟として可愛いなとは思っていた。

いつも「ヒョン!ヒョン!」とくっついてくる様子を見ていると、本当の弟みたいで心が暖かくなる。

ただそれだけの関係だったのに、急に好きだと言われても…。

俺はこれからどうすればいいのか。ため息をひとつついて、ボーカル練習を再開した。











LYNNLYNN side


翌朝、ビンファヒョンとアティラと相談して、僕はさっそくアタックすることにした。

「ヒョン!アニョハセヨ!」

まずは挨拶をして、イチェンヒョンに近づいていく。

昨日のことがあったからなのか、妙にぎこちなさそうな様子のヒョン。

「おはよう、リンリン…」

いつもとは違い、笑顔もどこかぎこちない。

「ヒョン、手出してください」

そんなヒョンをまったく気にせずに、僕なりの方法で攻めることにした。

おそるおそる出したヒョンの手をぎゅっと握る。手繋ぎ作戦だ。

「………?」

ヒョンが変な顔をしている。これじゃただの握手ではないか?

「じゃあヒョン、また練習室で!」

手を解き、ジュンウォンヒョンに教わった敬礼をして、ビンファヒョンとアティラの元へ戻る。










「えー、ダメだった?」

「はい、全然ときめいてませんでした」

ビンファヒョンが眉をひそめて、アティラはうーん、と首を傾けた。

「じゃあもっと別の方法で攻めるしか…」

「他にどんなことがありますかね?」

ふたりは僕のために真剣に考えてくれている。

「…!次はハグにしよう!」

ビンファヒョンが突然ひらめいたようで、さっそく作戦会議を始めた。

ハグならヒョンもときめいてくれるかも。これは誰にやられてもドキッとくるよね。

いろいろ意見を言い合いながら作戦を立てた後、3人それぞれ自分たちの練習室に向かっていった。










「ヒョンにハグします」

trigger練習室、他のメンバー達はみんな飲み物を取りに行き、部屋にはふたりだけだ。

いきなり?という顔をしているイチェンヒョンに構わず、背中に腕を回してぎゅっとハグをする。

……。

僕とヒョンの間に無言が続く。なんかこれじゃあ事務的にハグしてるみたいだな。

「やー、なにしてるの 笑笑」

いきなりドアから声が聞こえて振り向くと、そこにはヒョヌヒョンを筆頭としたメンバー達がいた。

「ヒョヌ〜、助けて〜、甘えんぼうリンリンがさっきから離してくれないんだよ〜」

イチェンヒョンは機転を利かせてこの状況を笑いに変えた。僕にはまったく笑えないけど。

「リンリン、俺にもハグして〜!笑」

「いや、ヒョンにはいいです」

「なんでだよ?!」

ヒョヌヒョンが俺も俺もと引っ付いてくる。人に見つかる所では作戦を実行することが難しいな…。

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