第11話

【5】
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2022/01/22 15:15
Nside




親には連絡しないでとせがみ、パソコン持ってきてとねだりる俺。

めちゃくちゃ自己中で周りに迷惑をかける。


『今日家行っていい?』と潤くんからのLINE。

『残業で帰るの0時になるかも。ごめん』と嘘つく俺。


着替えどーしよーと悩んでると「ニノーと入ってくる白衣の男」

「俺、大野智。医者のたまご。今、内科にいるの。」

最初からタメ口の彼。

あ、内科検診のあの人。

「おーのさん、あの時はありがとう」

俺もつられてタメ口になる。

「ニノ、准一にパソコン持ってくるように頼んだんだって?仕事熱心な事には関心するけど、今は自分の身体の方が大事だよ?」

みんな口を揃えて“身体が1番”って。

これは俺にとって禁句だ。

高校受験の時も言われまくった言葉だし、留年する直前のめちゃくちゃ足掻いてた時にも散々言われたし。

普通の人は勉強優先なんて言われてんのに俺だけなんで?って思う。

「簡単に言わないでよ…」

助けて貰って、いい感じに喋ってたおーのさんについキツい当たり方をする。

「え、」

「こっちは生徒たち数十人の人生背負ってんのに。自分一人を優先させろって?簡単に言わないで…」

「…ごめん、、確かにそうかもしれない。けど…」

「「けど」の後の言葉…聞きたくない。ゴメンだけど今日はもう帰ってくれないかな。」

最悪な突き放し方。


このときおーのさんがどんな顔して出ていったか俺は知らなかった。














まずはワークをやって貰って、そんで教科書とか見てレポート書いてもらって、、、

やってもらうことは決まった。

生物・物理の先生にメールで細かく伝える。


『了解しました。1週間休むとなるとかなりイタイですね。退院したらすぐに範囲終わらせないと大変なことになりますよ。あ、これは嫌味とかじゃなくて忠告ですから。』


この先生苦手なんだよな。いつも当たりが強い。でも正しいこと言ってるからなんも言い返せない。だから精神的にやられるんだよね。



授業をどー進めていこうかプランを練り直す。



そしたらもう10時。



消灯を知らせに来た看護師に見つからないようパソコンを隠す。



居なくなったらまたパソコンを開き作業を進める。


















ピリピリと痛み出した胸。

キーボードに置いていた手を胸に持ってくる。

ゆっくりと摩る。

今度は息苦しさも出てくる。

岡田先生に持ってきてもらったカバンに手を伸ばし薬を探す。

このくらいなら発作止めを飲めばすぐに治まるから。





何十分経ったんだろう。

ベッドに凭れてた身体を起こす。

もうなんともない。

今の発作で若干脈が上がったり酸素濃度が落ちたりしたがアラームがなるほどではなくて、1人で対処出来た。




この仕事が終わったらちゃんと1週間休むから終わるまで。

再びパソコンに向かう。

何度か様子を見に来た看護師を交わして深夜3時まで仕事をすることが出来た。

終わって安心した俺はすぐに眠りにつく。









俺ってほんとに馬鹿だ。

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