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第1話

chap1 現実は上手くいかない
現実は、物語のように上手く進まない。

ラブストーリーなら、主人公とヒロインが結ばれる。
バトルストーリーなら、主人公がラスボスを倒し平和が訪れる。
そんな世の中だったら、みんな幸せだっただろう。



大学の校門前で、立ち止まる。
周りは合否を確認しようとする親子で満ち溢れていた。泣き崩れる人、喜ぶ人。様々な人がいた。
自分の受験番号を確認し、張り出された紙を見る。
一行目、自分の番号はない。二行目、自分の番号はない。三行目、受かってないのではと不安になりながら目を凝らして探す。
桜井 響
桜井 響
あった。
三行目の下の方に、自分の番号が書かれていた。
ふぅ…と長いため息をする。
ポケットからスマホを出し、母親とのトークルームを開く。片手で文字を打つ。
響) 大学、受かったよ

ポチッと送信ボタンを押す。
1分くらい経って、着信音が鳴る。
母) そう。おめでとう。
質素だった。
周りの親は泣いて喜んでいて、娘が恥ずかしそうに隣に立っている。恥ずかしそうけど、楽しそうだった。もし、親がこのように泣いて喜んだらと考える。あり得ない、と思い考えるのをやめた。

羨ましい、と思った。

校門を出て、駅の方に歩いていく。
足取り軽く、さっさと歩いていく。改札を通り、電車に乗る。一番端の席に座り、壁に寄りかかる。

スマホが鳴る。高校の友達からだ。
碧) 大学受かった?

響) 受かった。

碧)やったじゃん。おめでとう。

響) ありがと。碧は?

碧) 受かったよ。

響)よかった。

碧) 学校、違うよな。会えなくなるな。

響) そうだね。

碧) まぁ、家近いし。会えるか
そんな会話で、モヤモヤした気持ちを紛らわした。