第3話

5年の月日
841
2020/10/24 12:35
鬼に家族を惨殺されてから、
5年の月日がながれ、私は15歳になった。
あの日、隠に保護された私は、育手を紹介され、
2年の鍛練の末に鬼殺隊に入隊した。
あの鬼の言葉が頭から離れず、
がむしゃらに鍛練をした。
そのおかげなのか階級はぐんぐん上がり、
今では甲となった。


なるべく人に関わらないようにした。
しかし、何故か友人ができた。
嬉しいのだが、いつあの鬼が現れるのかと思うと、
気が気じゃない。
その為、何度も突き放すような事を言ったのだが、
それでも話し掛けてきてくれた。
根負けする形で友達になったが、
本当はとても嬉しい。
あの鬼の事は、話していない。
話したら離れて行ってしまうかもしれないと思い、
話す勇気が出なかった。
あの鬼は怖いが、それでも1人は寂しい。
しかし、なにかを「得る」という事は、
それを「失う」というリスクを伴ってやってくる。

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