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第6話

16
2021/09/27 12:08





『やだやだやだ!!!竜ちゃん手ぎゅってして!!』



『蘭ちゃんカウントダウンしてね!!!?』





逃げるわけない、と思っていた一昨日の私をぶん殴りたい。



いざ耳元にピアッサーがくるとくそこわい。




「はいはい、開けるからねー」



『竜ちゃん!!!!』


「はいはい」




ぎゅってしてくれる竜ちゃん。

竜ちゃんしか勝たん!




「ねー開けにくい。もっとこっち来てあなた」



竜胆だけずるい。っていう蘭ちゃん。



くそかわ。



だから蘭ちゃんに抱きついた。



そしたら竜ちゃんが顔を顰めてた。




「さんーにー」


『まってじゅうから!!!!』




10秒で精神統一してみせる!











ガチャン




『!!?いった!!!くない!』







カウントダウンしてくれなかったけど痛くなかったから良しとする。






自分の耳元をみると、きれいなピアスがついていた。



『おそろいだ!!うれしい!!』


嬉しすぎてにやける。




「あなた、まだ気づかないの?」


笑う蘭ちゃんと竜ちゃん





え?と思って耳を触ってみる


『これイヤリング?』




「せーかい」




ピアス〜!!っていうともうちょっと経ってからねって言われた。




可愛いから許す!!!(単純)













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「よかったの?兄ちゃん」


ピアッサーをひとつ無駄にした。

「うん、かわいいあなたに穴開けたくない」



「開けるなら違う方の穴がいいな」






そう話していたことは


自分の耳元を触って興奮しているあなたには聞こえていなかった。

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