俺は羅唯と仲良くなった
あいつが部屋に来ては話す、
そんな毎日だった
ただ...............
俺は男に見えているのか?と思い
さらに聞くことにした
と、まぁこんな事もあり3人仲良くなった
コンコン
ガラガラ
本当に人の人生は儚いものだ
今まで強く光っていたロウソクの火は
息を吹きかけたかのように......
"消えてしまった"
俺は"あいつ"の部屋に行き
椅子に座った
カタッ
......................
いつものように質問を質問で
返してくるうるさい声は
返ってこなかった
ガラガラガラガラ
俺は窓を開けた
顔が熱くなるのを感じたから
すると俺を撫でるかのように
強い風が吹いた
サァー
その風は俺のフードと前髪を持ってった
羅唯、これでいいだろ
約束通りだろ、ちゃんと逝けよ?
風は、俺の顔についていた水滴は
持って行ってはくれなかった。
俺は今情けない顔をしているだろう
俺がさらや、羅唯に顔を見せなかったのは
顔に傷があったからだ
あいつらに限らずあの6人以外には
あまり見せないようにしてきた
その方が良かったから
ただ、今回だけは後悔した。
あの時見せてやれば良かったと
"お疲れ様"
"ありがとうございました、あなたさん!"
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!