ボブさんと何処かで会ったことあるのかな?
そんな訳ないよね・・・。
お城の扉の前に止まると武装した警備員が話しかけて来た。
私は車から降りるとウィンドウを開けてボブさんが話しかけて来た。
そう言うと車をユウターンさせ来た道を帰って行った。
私は彼を見送り振り返ると警備員と目が会った。
私が軽く会釈をすると笑顔で会釈して返して来た。
彼は長いこと此処で警備員をしているらしい。
ほぼ外から人が来ることは無く、外へ出ることも無いそうでこの保護施設以外の人と話するの久しぶりらしい。
彼と他愛のない話をしていると扉が開き看護婦の格好をした女性が出て来た。
緑子さんは軽く会釈して扉の前に立ち隣にあるパネルに掌を乗せると扉が開いた。
中に入ると天井まで見える巨大なホールになっていて天井や壁に金、銀の装飾が飾られていてとても華やかだ。
正面は扉が3枚並んでいて各扉に警備員が居る。
更に2階に行く階段にも扉がありそこにも警備員が居て至る所に防犯カメラがある。
凄いセキュリティここまで来ると保護施設と言うより牢獄だ。
何だか息が詰まりそう。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。