夜。ようやく仕事が終わった。
今は屋敷の庭で1人の時間を過ごしている。
少し気持ちを整理したい。
私は大切な人達をたくさん失った。
いい人達だったな…。優しい人ばっかりだった。
しのぶさんからは薬の話もたくさん聞いたし、良くしてもらった。
甘露寺さんには特にたくさん稽古つけてもらったし、甘味処に連れてって貰って仲良くしてもらった。
伊黒さんにも甘露寺さんと一緒に甘味処に連れてって貰ったし、口ではネチネチ言ってるけど1番と言ってもいいくらい優しい人だった。
悲鳴嶼さんにも稽古してもらったし、可愛い猫にも会わせてくれた。
そして無一郎には小さい頃から一緒にいてもらったし、始めは意地悪だったけど結局稽古もしてくれたし、甘味処にも連れて行ってくれた。
大好きだったな…会いたいよ…。
すると誰かに後ろから抱きしめられた。
そう言って振り返ると、善逸くんだった。
そう言って善逸くんの中から脱出しようとしたけど力には叶わなかった。
そう言って善逸くんは私を離した。
善逸くん、優しいな…。泣いてたの、気づかれちゃったかな。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした！<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。