今日は何故か早くに目が覚めてしまった
楽しみで寝付けなかった、、
なんて俺は言わないぞ
スニョンはまだ隣で寝ている
相変わらず寝相の悪いこと
どうしたらそんな寝相になるのやら
今は、、6時か
身支度でもしよう、ひまだ
ーー
静かだった場が騒がしくなったのは
それから2時間ほどたった頃だった
後ろから抱きつくなって何回言えば分かるんだ
今日は言わないでやるが
うるうるした目で覗き込むな
幸せそうな顔すんな
我慢してんのに、、つられるだろ
ーー
スニョンが作ってくれた朝ご飯を食べながら
今日することを聞く
いつもあいつが計画を立ててくれるんだ
俺も立てるって言ったらダメだって、、
なんでなんだ
あいつが言うには、
「サプライズがいいんでしょ?!」
ということらしい
デートの醍醐味をサプライズだと思ってるのか?
よく分からない
薄々勘づいてはいたが
大人だから知らんぷりをしておいた
疑問詞ばかり出てくる
何故かわからないが不安がある
まず俺が行ってもどうなのだろうか
みんな忘れてるかもしれないが
俺は、死んでいるのだ
もうこの世に居ないことになっている
今ここにいるのは生まれ変わりで戻ってきただけ
スニョンは、たぶんその事を忘れている
さっきは言いづらかったので言わなかったが、、
あと1つは、、
音楽室に入ったら出ることができるのだろうか
絶対あいつは音楽室に行く気だ
俺はあそこに何十年といた
入ってしまったらまた出れなくなるかもしれない
という考えが脳に浮かぶ
そんなことは絶対にないのだ
だって俺は生まれ変わったのだから
もう地縛霊じゃない、ただの人間
でもどこからだろうか
本能なのか?
言っている気がする
もうあんなところには戻りたくないな
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。