第88話

13話
466
2020/08/12 15:22
あなた「・・・ん」





起きるとそこは





桜の木が1本咲いていて、その周りを囲むように花が咲いていた





あなた「凄っ・・・めっちゃ綺麗・・・!」





桜の木まで歩いていくと見覚えのある姿が見えてきた





???「・・・あなたか?」

あなた「ひぃ、おばぁ・・・ちゃん・・・?」

穂美「みぃひんうちに・・・大きくなってな〜・・・」






神無月穂美いずみ、神無月家1番の長生きした人だ





あなた「な、なんでこんな所におるん・・・?!」

穂美「まぁまぁ久しぶりの再開や・・・ゆっくりはなそぅや・・・」

あなた「は、話すけどぉ〜!」





うちは会えた喜びで泣きそうになっていた
ここがどこかとかそんなの気にせずに






いっぱい話した、歌い手になったこととか、親が捕まったこととか、色んな出来事や思い出を話した





穂美「そうなんか、そうなんか・・・さてや、あなた」

あなた「なんや?」

穂美「あなたは何か忘れてへんか?」

あなた「何か・・・?うーん・・・」

穂美「無理に思い出さんくてもええ」





穂美「1度あったことは忘れないものさ」






穂美「思い出せない、だけで」






その言葉を聞いた途端、脳裏から色んな景色が出てくる






「俺の弟子だ」



「お前の顔整ってんだから大事にしろよォ」



「あなたを柱にしたい」



「名前呼んでくれて嬉しいわ!」



「心配したんですよ・・・!!」



「俺がお前のこと好きだからな」



「あなた待って!」







「俺も愛してる」






ドクンと重みのある音が心臓になる






あなた「ひぃおばあちゃん・・・うち・・・!」

穂美「なんも言わんでもええ・・・あなたの本心や・・・真っ直ぐ進みなさい・・・」






穂美「途中で挫けそうになったら前ではなく上に向き・・・それでもダメなら後ろを見な・・・決して後ろや横を見てはいけないなんてことないんや・・・」





穂美「それでも無理ならおばぁの所に来なさい・・・色んな話を聞かせてちょうだい・・・」

あなた「でも・・・それだとひぃおばあちゃんが・・・」

穂美「大丈夫や・・・向こうには旦那様がおる・・・心配せんでも、おばぁは1人じゃあらへん・・・」






穂美「あなたもそうや・・・決して1人じゃない・・・1人だと感じたら家族の温もりを感じや・・・きっと暖めてくれるで・・・」







あなた「ごめッんねッ・・・ひぃおば、あちゃん・・・」

穂美「ごめんねなんて言わんといてや・・・昔のようにおばぁと言って・・・」

あなた「おばぁ・・・ありがとう、うち・・・おばぁのッ分までッ!頑張るから・・・!!!!」

穂美「あぁ・・・幸せになるんやで・・・あなた・・・」








もう一度目を開けると、周りに知ってる人がいた







まふまふ「グスッ・・・あなた・・・?」

あなた「・・・た、だッいま・・・」ポロ

伊黒「大丈夫、なのか・・・?」

あなた「う、ん・・・お、ばな・・・い・・・」

胡蝶「ッ・・・!記憶が、戻ったのッですね・・・!」

あなた「し、のぶっ・・・?」

天月「よ、よかった・・・良かったよぉぉ!!!!」

志麻「うあ゙あ゙んンン!よがっだ・・・よがっだぁぁ!!」

うらた「バガァ!あなたのバガァ!!」

そらる「心配、した・・・だろ・・・?!」

あなた「あ、はは・・・ごめ゙んね・・・」







うちは一命を取り留めた

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