第26話

黄色の水仙
7,101
2020/03/12 17:17
目が覚めるとそこは数日前までいた場所だった。
あなた

また蝶屋敷に戻ってきたのか…

あなた

倒れたんだ…っけ…

そんなことを呟いていると
コンコン と音がしてしのぶさんが入ってきた。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
起きましたか。
あなた

はい…何度も何度もすみません…

胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
いえ、いいのですよ。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
そんなに泣くほど、辛いことがあったんですか?
あなた

…え?

あなた

どうして…分かったの…?

胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あなたさんの目が真っ赤だったから、でしょうか。
あなた

実は…

私は、今まであったこと全てを話した。
時透くんと恋仲であったこと。
倒れた際に、鬼殺隊に要らないと言われたこと
そして、この前嫌いだと言われたこと。
…そのまま、別れを切り出されてしまったこと。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
そんなことが…
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
(これは時透さんに問いただす必要がありますね)
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あなたさん、泣きたい時は泣いていいんですよ
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
少し頑張りすぎなんです
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
今は沢山泣いて、落ち着いてください。ギュ…
私は、しのぶさんの腕の中で沢山泣いた。
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しのぶ視点
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
(泣き疲れたのでしょうか…)
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
(寝てしまいましたね…)
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
…さて
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
時透くん、いつまでそこにいるんですか。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
私は気づいていましたよ。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あなたさんがベッドで寝ている間ずっと扉の前に立っていた事。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
早く部屋に入ってきてください。
時透無一郎
時透無一郎
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
お話したいことがありますから
私がそう言うと、素直に部屋に入ってきてくれた
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
話は全部あなたさんから聞きました
時透無一郎
時透無一郎
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
どうして…あんなことを言ったんですか?
時透無一郎
時透無一郎
酷いこと言ったのは分かってる…
時透無一郎
時透無一郎
僕が嫌われてでも鬼殺隊を辞めさせようと思った。
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
…どうして…そんなこと…
時透無一郎
時透無一郎
もう大切な人が傷つくのを見たくなかった、から。
時透無一郎
時透無一郎
失うのが怖いんだ。
時透無一郎
時透無一郎
でも気づいたんだ
時透無一郎
時透無一郎
“あなた“っていう大切な彼女っていう存在を自分の手で失わせてから

失ってしまうとしても
時透無一郎
時透無一郎
それでもあなたの隣にいたいんだ…って
時透無一郎
時透無一郎
でも…今からどうしたらいいのか…
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あなたさんは確かに怪我してばかりです
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
原因も分かりません
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
それでもあなたさんはなお戦い続けようとしています
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
大切な人、ならば背中を押してあげてください
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
自分の気持ちに、正直に。
それから、時透くんは何も言わずに部屋を出ていってしまった。
何を考えているのだろう。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
時透無一郎
時透無一郎
(自分の気持ちに、正直に、か。)
それから、むいくんはとある場所へ向かった。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
作者
作者
今回はここまでです!
もうね、書いてて辛い!!(?)
多分次回で仲直りします…(ってかそうしないと作者のメンタルもちません)
作者
作者
それでは大正コソコソ話!

倒れていたあなたちゃんを運んだのは無一郎くんらしいですよ~
作者
作者
次回 『紫羅欄花の花を君に。』
作者
作者
絶対読んでくださいね!
作者
作者
それではまたね!

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