第3話

崩れていく日常
125
2018/03/07 05:29
次の日、私が学校に行くと

もうそこで“普通”は消えかかっていた。
色葉
色葉
夏架~!おはよ!!
夏架
夏架
色葉…
夏架がふっと目をやったその先
そこには、“普通”じゃない黒板があった。
驚くほどの落書きが、目に写る。
そこには────












色葉
色葉
立花 色葉は、
市ヶ谷 夏架が嫌いなのに
ずっと、仲が良いふりをしている…
夏架
夏架
…色葉?
色葉
色葉
こんなの嘘!!
私は夏架が大好きだもん!
夏架
夏架
うん、それは私が一番知ってる、
ありがとう。

でも──私が言いたいのは、そういうことじゃないの、分かるでしょ?
色葉
色葉
誰が、書いたか…?
夏架
夏架
そう。って言っても──
検討はつくんだけどね…
小林 愛弓
あら、立花さん。おはようございます
朝からあんな仕打ち…
いったい誰がやったんでしょうね?
色葉
色葉
おはよ!

…うん、私
夏架が大好きなのに!
色葉
色葉
でも、誰が書いてても別にいいや!
私はなんと言われようと
夏架のこと、大好きだもん!!
夏架
夏架
…色葉はもうちょっと、人を疑うことを知った方がいい気がする…ボソッ
色葉
色葉
夏架、なんか言った~?
聞こえなかったんだけど
夏架
夏架
いいや、何も言ってないよ~
口の体操(笑)
色葉
色葉
それよりさ、今日の朝ね~
夏架
夏架
(い、色葉…こんなに鈍感だったの?
私が、色葉を守らなくちゃ…!)
まだ、なにも起きてない

いや─────

起こったことにしたくない。そう思った。

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