再起動しますか?
Yes No
再起動しますか?
<><Yes><>
ようこそ『RFシティ』へ
第三次世界大戦が起こり、陸地は8度欠けた。
生き残った人々は集まり、残りの陸地で1つの王国を造り、数々の文化を取り入れた生活が初まった。
だがその2XXX年後宗教的思想が流行り、行き過ぎた結果人間の1割の者が特殊能力を扱えるようになった。
彼らのことを人々は能力者と呼び、人間たちは能力者たちが襲い掛かるのを恐れ、能力者狩りが広まった。
また、人間と能力者の争いで邪道という敵が現れた。一部の能力者は非力な人間たちのため自分たちの力を邪道を倒す為に使い、ひっそりと暮らすようになった。
これは、そんな世界で起こった能力者たちの
革命物語だ。____
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ぽつぽつと雨が降る中で、私は濡れて少し鉄臭いトタンの階段をゆっくりと降りていく。周りは高いビルに囲まれ、空は厚い黒い雲に覆われ、まさに灰色の街だった。
周りは無音でビルが建っているからか、私の階段を降りる音だけが響いていた。
階段を降りきると後ろからガタガタと青いポリエステル性のゴミ箱が揺れた。次第に音が大きくなり、まるで円を描くようにゴミ箱が揺れると倒れてしまった。その拍子に蓋が外れると中から、黒い塊が出てきた。
そして、それは勢いよく飛び出すと私の方へと向かってきた。
私は、自身を透明化し持っていたビニール傘を使って邪道を背後から叩き潰した。
私の能力、透明化を解くとバイト先の店に向かうため裏路地を歩き続けた。
邪道は命ある物を喰らい尽くす習性がある。
私含め能力者は自身の能力を使い邪道を倒す。私達が、邪道を倒している分、きっと邪道の存在は一部の人間しか知らないであろう。
能力者は脳力の使い道が他に無いと言う理由はあるが、私には明確に人間を助けたいと思っている理由があった。
いつか…その夢が叶うことを信じている。
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店に着き、扉を開くと店内は活気の良い声やテンポの良い曲が流れていた。昼時なので賑わっていた。
私はここでアルバイトとして働いている。もう2年は働いていて、見慣れている制服にはダサいプリントで「ファストフード Timeバーガー」と書かれていた。
最初の頃は嫌々と来ていたが、これを着るのも今日で最後だと思うと少し愛らしく見えてきた。
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昼時を過ぎ、そのまま何時間か経つと外は厚い雲が無くなり、星が輝いていた。店内は先輩と私の2人きりになった。
先輩はふぅと息を吐き
私は大きなゴミ袋を手に店の裏口から路地へと出た。
ここは鼠とかが走り回っていて店の隣は温泉宿なこともあり、換気扇の音と硫黄の匂いがしていた。そんな所だけど、いつも小さな橋を渡る時ビルの間から、ネオンが見えて綺麗だと眺めていた。
この街の外見はいわゆるパンクシティというもので、裏路地が汚い分外は、機械だらけでキラキラと輝いていた。
ゴミ箱まで行き着くと大きな袋を置き、蓋を開ける。
不意にぼそぼそと小さな声が聞こえた気がし、ゴミ箱と壁の隙間を覗き込む。
2人の人型ロボットが寄り添いあっていた。
外見は白髪に目は青い海の様な色でまるで双子の様だった。
私が話かけようとしたとき、もっと奥の方へと行ってしまった。
今やこの時代にロボットは普通に居る時代だ。最もお金持ちしか持つことは出来ないであろうが、双子のロボットとは珍しい。
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ゴミ捨てが終わり、店に入るとそこには仕事が終わったらしい先輩が机に腰をかけて居た。
先輩の横にはデッキブラシとバケツがあり、ピータイルの床が光っていた。
2人で悲しくなり抱き合った。
都会に越してきたとき、母が突然死んでしまった。理由は分からないがきっと持病が悪化したのだと思う。
先輩は私がまだ都会に慣れていなかったから、沢山の事を教えてくれた。第2のお母さんの様な存在だった。
先輩の話が終わった後に今月分の給料封筒を渡された。それを受け取り私は店を出た。少しなごり惜しいけど、私にはこれからやる事がある。
それは……
突然、私の横を黒い影が猛スピードで過ぎ去って行った。
私は追いかけると、廃工場へと着いたのだ。
丁度いい、ここなら誰にも見られること無く能力を使える。
私は透明になると持っていたビニール傘を使い、さっきと同じ様に邪道を叩き潰した。
床にシミが付いたような跡になった邪道は次第に消えていき、無くなった。
家に帰ろうと廃工場の出口に向かおうとしたとき…
next.
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。