第74話

gray/革命前夜
49
2022/09/15 09:04
革命を起こす手順はこうだ。
まずは、国の命である発電所をジャックをツバキ、ランスがする。
そして、発電所から出される緊急光エネルギーを城に着くまでに断ち、俺とラスカ、ネイビで城を圧するのだ。
ラスカ・テイル
ラスカ・テイル
ここでアデンにはして欲しいことがある
アデン・パーカー
アデン・パーカー
何をすればいいの?
ラスカ・テイル
ラスカ・テイル
お前の拳で城を叩き潰して欲しい
アデン・パーカー
アデン・パーカー
はぁ!?
ラスカ・テイル
ラスカ・テイル
アデンの能力なら城、いや街までもを壊す威力がある
ラスカ・テイル
ラスカ・テイル
発電所にいるランス達から空に浮かぶほどの拡大鏡が送られる
アデンはこの機械を付けて能力で殴るだけでいい
そう言って差し出された機械はメカメカしく、ベルト型になっていて腕に付けるとその拡大鏡に動きが送られる仕組みになっているらしい。
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その夜は革命の成功に向けてパーティーをした。
ボウラーズベンチを繋げ赤いテーブルクロスを敷き、その上にハッセルバックポテトやレイヤーサラダ、チキン、ケーキと豪勢な料理を並べた。

俺らはそれぞれ飲んだり食べたり、そしてレコードでは様々なジャンルの曲を流し、ボウリングを楽しんだ。

この時ほど5人が一緒に楽しんだ時間はないだろう。
そして俺らは潰れた。

俺が目覚めたのは深夜だった。
ほど外の空気を吸おうと外に出た。
だが、そこにはランスが居た。
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
眠れないのぉ?
アデン・パーカー
アデン・パーカー
え、あぁ、まぁそんなとこだな
その場に少しの静寂が訪れた。あまりランスと1対1で話したことはないから少し気まずさが残った。
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
僕ね
明日死ぬんだ…
アデン・パーカー
アデン・パーカー
え?何言ってるんだよ
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
君に僕のこと少し話してあげる
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
僕はね
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
この国の貴族だった
秀才で、温情
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
完璧な人間だった
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
僕の兄はあまり良い奴とは言えなくてね…
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
良く権力を奮って下級の者を虐めていたよ
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
僕が好きな物は絵画だった
その中でもNO.186という絵画が好きで
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
お父様に頼んでその絵画を買ったんだ
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
だけどそれを兄にめちゃくちゃにされたんだ
あの時僕はどんな顔をしていたか分からない…
だけど怒りに溢れた顔をしただろうね
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
僕にとって絵画を壊されたことは作者が死んだのと同じ意味だった
まるで愛していた人を実兄に殺されたみたいだったよ
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
その後僕は家を出た
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
自殺するとこだったんだ
ラスカに会ったのは
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
彼女は1発で僕が能力者だということを当てた
まるで知っていたかのように…
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
僕は元々絵画を見ていたから目が肥えていてね
人の質が色である程度分かるんだ
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
ラスカは何色だと思う?
頬ずえをついたランスは俺に問うた。
アデン・パーカー
アデン・パーカー
わ、分かんないな
青色?
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
無色なんだよ
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
初めて見たんだ
その時僕は彼女について行こうと思った
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
君はだんだん彼女のように無色になり始めている
ランス・ランズ・クランベリー
ランス・ランズ・クランベリー
君は彼女が死んだ後
彼女のようになれるかな?
アデン・パーカー
アデン・パーカー
ど、どういう意味だ
朝日が昇ってきた。
扉は開かれラスカが店から出てきた。
ラスカ・テイル
ラスカ・テイル
2人ともここに居たのか
ラスカ・テイル
ラスカ・テイル
さぁ、革命の時間だ

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