それから石油が見つかり、船作りを再開した。
お試しで小型船を運転した時どうやら「ホワイマン」(仮)が通信してきて五知将と呼ばれる人達で話し合いをしていたらしいけど、それに参加している暇はない
だから千空と話すことといえば仕事のことだけで、私も千空もあの日のことはわすれていた
そんなある日、予想していたある問題に直面する
そう、大きいものを作る時に必ず直面する問題
設計図と実際の木材の長さが合わない!
現代?技術だったら細かい作業をパパっとできたんだけどね
結論は…
、
トゥルルルルル
『hi!i am…』
…遅かった、いつも元気だから電話越しでも辛いからできるだけ龍水と話してないのに…
船作りはあなた達がこっちに全然来ないおかげでずぇんずぇん進んでませんし!!
龍水に今の船の現状を話した
おっ…予想通りの反応を見せてくれたね
別にゲンが龍水に代わってなくても電話の漏れる音から聞こえてこんな展開になるのは想定済みだから
これで作業が楽になるとかじゃないからね、決してそんなことは無いよ?
聞こえているよカセキじぃ
あぁ…来た、耳がジンジンする
さっきまでの静かさはどこに言ったんだよぉ
静かだと思って受話器耳に近ずけたのに…
どっかいつも抜けてるんだよなぁ…私
あっずっと頭の中で「ハッハー!」って聞こえる
これもうダメなやつだ
ちょみんなが来るまで休憩しよ
ブルルルルン
ホワイマンの歌を作っている間に龍水達を乗せた車がやってきた
てか今日情緒不安定じゃね?まぁいいや←
船を確認した龍水千空と何か話して設計図を描き始め、簡単なコピー機を作り、とまた忙しくなった
南ちゃんはいつの間にか作られていた写真機でみんなの写真を撮ってアルバムにするのだと言った
冬が来て作業を中止してみんなで遊んだ時も千空は何かしら作ってラボに籠りっきりで
夏が来て海で泳ぐことになっても海には入らず何かを作っていた
忙しく無くなったと思ったら
私は新しく出来た学校の先生を任せられまた忙しくなった
だから言葉を交わす回数も徐々に減っていき、どっちもあの日のことを忘れていた
そして
ついに
機帆船ペルセウス完成
そういう事ね…だから最近どことなく表情が暗かったんだ
…よし!
わいわい
カシャ
そして船の乗員が龍水によって発表された
船の乗員を発表されてる間、船の構造を覚えとくことにした。
作った身として覚えてないの不思議だけど…
あれ?あの犬小屋なんのために作ったんだっけ
あっ氷月&ほむらちゃんを入れるやつだ挨拶にでも行こう!
、
ザワザワ
ワー
キャー
ザップン
バシャバシヤ
みんなで銀狼の周りをぐるぐるした
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!