第4話

追跡
504
2019/02/19 08:57
放課後。


今日は、伏見さんと追跡をする日だ。
クラスメイト
あはは!
1軍が楽しそうに喋っている。

____これから追跡されるとも知らずに。
廣中 円香
えー!まじウケるー!
斎藤 春美
でしょでしょー!
永野 百合
ヤバいわーそれ。
左から、廣中円香ひろなかまどか斎藤春美さいとうはるみ永野百合ながのゆり

どいつも1軍の女子だ。


そして...
女王
面白っ。
1軍の円の中央に立つのが、1軍 兼 女王。
廣中 円香
あ、ねーねー!
斎藤 春美
何?
廣中 円香
もう帰ろー!
女王
そうだね。
斎藤 春美
じゃあ帰ろ。
永野 百合
あ、ごめん。私、用事あるから。
一人で帰るね。
女王
分かった。
廣中 円香
また明日ねー!
斎藤 春美
また明日。
永野 百合
うん。
女王、廣中円香、斎藤春美が帰った。



...さて。永野百合。









  



一人になったことを後悔しな。
























伏見 由希
ねぇ、あれって...
追跡中、伏見さんが小声で私に話しかけた。
栗原 瞳
うん。
永野 百合
お帰りなさいませ!ご主人様!
間違いなく、1軍 永野百合だ。


永野百合が一人になった後、私と伏見さんは
そいつを追跡した。




____その結果がこれ。




本当、笑える。


だって、一人で帰ったと思ったら、急に電車に
乗り始めて、挙げ句の果てにはメイドカフェに
入ってひたすら「ご主人様~」とか言ってる
んだもん。


笑えない訳がない。
伏見 由希
永野さん、バイトしてたんだね...
栗原 瞳
うん。
伏見 由希
でも、私たちの学校って...
栗原 瞳
アルバイト禁止。バレたら即停学の
厳しい校則だよ。
伏見 由希
うん...
私はスマホを手に取り、メイドカフェの外から
永野百合をカメラでとらえる。
伏見 由希
え、何やって...
栗原 瞳
写真撮ってるの。
伏見 由希
い、いや、そうじゃなくて...
どうして写真なんか撮るのか。


きっと、そう言いたいんだろう。


伏見さんは馬鹿だね。

この状況で写真を撮らない馬鹿なんている?

だって、女王を落とすんでしょ?

だったら、周りの1軍も落とさなきゃじゃん。


だから...
栗原 瞳
この写真、明日早く学校来て黒板に
貼ろう。
伏見 由希
え、何でそんな...
栗原 瞳
せっかく良い情報手に入れたのに
使わないの?
栗原 瞳
女王、落としたいんでしょ?
栗原 瞳
だったら、周りの1軍
落とさなきゃじゃん。
栗原 瞳
黒板に貼れば、永野は即停学。
栗原 瞳
そうしたら一人、落ちる。
私は笑った。きっと、醜い顔だろう。
伏見 由希
でも...
栗原 瞳
女王、倒したくないの?
すると、伏見さんが考えだした。

この人は、本当に女王を落としたいの?
伏見 由希
...うん。分かった。
栗原 瞳
それで良い。
栗原 瞳
じゃあ明日、学校でねー。
私は手をひらひらと振って、その場を去った。





















何か、明日が楽しみだ。

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