!………………………………あなた!
誰かに呼ばれたような気がして、重たい瞼を開けた。
あなた!ッ!硝子!傑!あなた起きた!
あなた!
あなたッ!
あなた!大丈夫か?お前1ヶ月以上も目ェ覚まさなかッ[だぁれ?]え?
貴方達だれ?
あなたは小首を傾げる。
は?
え?
3人とも驚きを隠せず何処から出たか分からない様な声を出した。
あなた?悪ふざけはよせよ。何言ってるんだよ。
あなた?ほんとに私たちが分からないの?
あなた、うそ、だよなぁ?
3人は信じられない、とでも言うような顔をしている。
えっと、はじめまして、ですか?
あなた……。
そう悲しそうに言う。
何でしょうか?
そう言って悟に優しく笑いかける。
ポツポツと音がする。
!
あの、大丈夫ですか?
ッ、ヒグッ、エグッ っ、一緒ッ、スイーツ食べに行くってッ、言っただろうが。
悟の涙の落ちる音だったのだ。
えっと、あ、あの。
五条……
あの、私でよければスイーツ、行きましょうか?
!ああ、勿論だ、行こう。一緒に!俺らの事また1から教えるから、だから、少しずつでいいからさ、思い出してくれよ?
……うん。
くしゃっと笑うあなたに微笑ましく思う五条悟。
2人のやり取りを見て、良かった、そう思う家入、夏油。
じゃあ私達はそろそろ行くよ。
そうだな。じゃあな、あなた。
うん。またね。
そう言いニコッと笑う。
その笑顔を見て家入と夏油はニッコリと微笑み返した。
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!