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第1話

悲劇のヒロイン
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2018/11/22 10:04
私は、百瀬山学院に通う高校2年の藍沢梨加(あいざわりか)。

大人しく目立たないがそこそこモテるほうだ。

スクールカーストで言ったら真ん中らへん。

勉強もそこそこ。

中の中って言うところかな。

〝普通〟

それが私の悩みだった。

(この学校は普通じゃないけど)

そう。私の通う学校はー




普通じゃない。



そして私の悲劇は起こった





あの日から。



「きゃっ!」

「あーら、安田さぁーんなんで学校来てるのぉ?」

鮫島真梨奈(さめじままりな)が安田実帆(やすだみほ)を突き飛ばした。

「しばらく学校来ないから死んだかと思ったのにぃー」

鮫島さんが、そう言うとみんな

「そ…そうだよ!なんで生きてんだよ」


そこで悲劇は起こった。

「や、やめようよ!」

自然に口が開いた。

私は〝普通でいること〟が耐えられなかったのかもしれない。

何か…変わりたかったのかもしれない。

「……はぁ?」

「こ、こんなこと間違ってる!」

私がそう言うとクラスのみんなからの視線が私に向けられる。

「何?ヒロインぶってるつもり?明日から悲劇のヒロインにしてやるよ!!」



私はもう後に引けなかった。



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