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第3話

痛みだす心
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2018/11/23 08:02
「っ…理央っ!!」

私は強く腕を握られ、とっさに名前を呼んだ。

「痛い。離して…」

私がそう言うと慌てて手を離した。

「あ、…ごめん。」

「ううん。…ありがと。」

私がそう言うと理央は私を抱きしめた。

「…え…理央?」

私は驚いた。

「…離して?」

「…離すかよ。梨加は俺が守るから。優しすぎなんだよ梨加は。」

私はそっと理央から離れ、

「ありがとう…でも私なら平気だよ。」

私がそう言うと理央は呆れたように笑う。

「っ…ばーか。梨加のそういう所が好きなんだった。」

「え…?すき?」

「あ、いや…なんでもない。」

「え、なーに!」

「だからなんでもないって…!」

理央といるとどんなに辛いことも忘れられたー









この場を彼女に見られてるとは知らずに。

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