あれは高校生最後のクラス替え
運良く仲の良い面子が同クラスに集まって
最後の一年楽しく過ごせそうだな 、 と
校庭に咲いている桜を見つめながら思ってた頃
なんだかクラスが騒がしい
田中 ) なぁ北斗 、 三澄と同じクラスだぜ ? 俺この一年幸せだわ 〜 笑
松村 ) みすみ ? って誰
森本 ) え 、 知らないの ? 学年一美人の三澄藤花 !
松村 ) 聞いたことある 、 かもしれない
高地 ) まじかよ 、 お前三澄知らないとか損してるよ ? 笑
京本 ) 樹 、 三澄ちゃんのこと狙ってるでしょ 笑
ジェス ) は ?! お前狙うの早くね 笑
田中 ) 俺話しかけてこよ 〜
さすがチャラ男だな 、 そんな言葉は喉奥にしまい込んで
ちらっと横目で三澄に話しかけに行った樹を見る
肩下まである綺麗な黒髪を揺らしながら
樹と楽しそうに雑談してるのを見て
自然と心惹かれている自分に驚きつつ
クラスの皆が樹を見る目が羨ましそうだったのが
どこか面白かった
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!