第16話

✧︎episode:10✧︎
625
2020/12/27 16:24
漏瑚
漏瑚
楽しくなってきた…か、
危機感の欠如。

相手は恐らく特級、しかも今の宿儺よりも確実に強い。頭から害虫のようなものを次々とだしながらニタニタ笑っていた。

五条悟
五条悟
危機感の欠如…ね。


相手は五条先生を完全に狙っている。
害虫が彼を目掛けて一気に攻撃にかかるが、彼にあたるはずもない。が____
黒崎
黒崎
っ……!


いつのまにか彼に抱き抱えられていて、その一瞬の出来事に追いついかない。
黒崎
黒崎
い、まのは
五条悟
五条悟
音と爆発の2段構え。
器用だねぇ
漏瑚
漏瑚
まだまだァ!

再び灼熱のマグマのようなものが
襲いかかる。
漏瑚
漏瑚
…こんなものか。
蓋を開けてみれば弱者による過大評価、今の人間はやはり紛い物。真実に生きておらん。
万事醜悪反吐が出る。

本物の強さ、真実は死をもって広めるとしよう。
五条悟
五条悟
この件_さっきやったよね?
漏瑚
漏瑚
ー?
五条悟
五条悟
学習しろよ。
けむっ
黒崎
黒崎
…ちょっと、目が回りそうなんですけど。そんなぐるぐるしないで。
五条悟
五条悟
あーごめんって。
終わったらなんか奢るからさ?
漏瑚
漏瑚
……どういう事だ。
五条悟
五条悟
んー、簡単に言うと
"当たってない"
漏瑚
漏瑚
馬鹿な!儂はさっき確かに触れて殺した。
五条悟
五条悟
君が触れたのは僕との間にあった無限だよ
漏瑚
漏瑚
五条悟
五条悟
しょうがないなぁ…教えてあげる。
手、出してー?
五条悟
五条悟
あ、あなた。
これ浮気じゃないからね!
説明説明!
黒崎
黒崎
まず付き合ってませんし
勘違いしませんから。


呪霊が彼に近ずいて手に触れようとするも、
彼の手には"触れられなかった"
五条悟
五条悟
止まってるっていうか、僕に近づくほど遅くなってんの。

…でどうする?僕はこのまま握手してもいいんだけど。
漏瑚
漏瑚
断る!!!
五条悟
五条悟
照れるなよ、
こっちまで恥ずかしくなる。


そのまま彼自身から呪霊の手をするりと握る。

漏瑚
漏瑚
貴様___!
五条悟
五条悟
あなた、僕の後ろに。
黒崎
黒崎
………


その時、握った手を呪霊ごと引き寄せ相手の腹部に間髪入れずに一撃。

その一撃ですら特級を怯ませた。

五条悟
五条悟
まだまだ___っ!

それから何発も特級に攻撃をし続け、さすがの呪霊も一瞬気を失いかけるくらいの威力を受けた。
五条悟
五条悟
無限はね、本来至る所にあるんだよ。
僕の呪術はそれを現実に持ってくるだけ。

収束、発散、この虚空に触れたらどうなると思う___?
黒崎
黒崎
……!
五条悟
五条悟
___術式反転、「赫」


一瞬にして呪霊目掛けて放したはずのその術式は、森を吹き飛ばす程の威力を持って「発散」させた。



すぐさま吹き飛ばされた呪霊を追いかけながら彼は私に言う。
五条悟
五条悟
ごめん、ちょっと"あっち"で待ってて。
あと、僕がいない間は動いちゃだめだからね
黒崎
黒崎
え_____


その時、いきなり視界が変わり湖の上に立たされた。

そして1度彼が居なくなり、追いかけていたはずの呪霊がこの湖に突っ込んで来た。

だがさすがの特級、飛ばされたにしても立ち直るのが速い。
漏瑚
漏瑚
……どこへ行った
漏瑚
漏瑚
……まぁいい。

奴がいないのであれば、そこのお前を殺すまで____
特級に睨まれ、少し身構えると、
五条悟
五条悟
ごめーん待った?
漏瑚
漏瑚
!?
虎杖悠仁
虎杖悠仁
ねぇ!ここどこ!?
黒崎
黒崎
……先生、説明足りなさ過ぎですよ。
さすがにびっくりしました。
五条悟
五条悟
いやぁでもちょうどいいと思ってね!
我ながらいい案だと思ったんだよね~
まぁ許して?
漏瑚
漏瑚
……ソイツは!
五条悟
五条悟
あ、見学の虎杖悠仁くんでーす。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
富士山!頭富士山!!
黒崎
黒崎
(…確かに)
五条悟
五条悟
__あとね、君。
黒崎
黒崎
わっ__
ぐいと肩を彼の方へ引き寄せられる。

こんな人でもいつもは大体優しく扱ってくれるが、この時は少し荒くて力が強かった。
五条悟
五条悟
僕がいない間にあなた殺すとか有り得ないしあなた殺せば僕がどうなるかちゃんと理解してない奴は今すぐそんな生ぬるい考え捨てて
あなたの前から消え失せなよね?
汚れるから。
漏瑚
漏瑚
___フン、随分と気に入ってるようだな。だが何も戦えないそいつらは現に足でまといだろう?連れてくるとは愚かな。
五条悟
五条悟
_いやいや、大丈夫でしょ。
だってキミ、弱いもん。
                 →episode11へ続く.

プリ小説オーディオドラマ