相手は恐らく特級、しかも今の宿儺よりも確実に強い。頭から害虫のようなものを次々とだしながらニタニタ笑っていた。
相手は五条先生を完全に狙っている。
害虫が彼を目掛けて一気に攻撃にかかるが、彼にあたるはずもない。が____
いつのまにか彼に抱き抱えられていて、その一瞬の出来事に追いついかない。
再び灼熱のマグマのようなものが
襲いかかる。
呪霊が彼に近ずいて手に触れようとするも、
彼の手には"触れられなかった"
そのまま彼自身から呪霊の手をするりと握る。
その時、握った手を呪霊ごと引き寄せ相手の腹部に間髪入れずに一撃。
その一撃ですら特級を怯ませた。
それから何発も特級に攻撃をし続け、さすがの呪霊も一瞬気を失いかけるくらいの威力を受けた。
一瞬にして呪霊目掛けて放したはずのその術式は、森を吹き飛ばす程の威力を持って「発散」させた。
すぐさま吹き飛ばされた呪霊を追いかけながら彼は私に言う。
その時、いきなり視界が変わり湖の上に立たされた。
そして1度彼が居なくなり、追いかけていたはずの呪霊がこの湖に突っ込んで来た。
だがさすがの特級、飛ばされたにしても立ち直るのが速い。
特級に睨まれ、少し身構えると、
ぐいと肩を彼の方へ引き寄せられる。
こんな人でもいつもは大体優しく扱ってくれるが、この時は少し荒くて力が強かった。
→episode11へ続く.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。