第9話

✧︎episode:4✧︎
739
2020/12/14 16:01




__東京都立
呪術高等専門学校___




日本には2校しかない
呪術教育機関の1校。





私と五条先生と悠仁はその
呪術高専に向かっているところだ。








虎杖悠仁
虎杖悠仁
スゲー山の中!
ここって本当に東京?
五条悟
五条悟
東京も郊外はこんなもんよ?
虎杖悠仁
虎杖悠仁
あなたさん!伏黒は?
黒崎
黒崎
恵は術師によって治療中。
大丈夫、寝てるだけだから。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
そっか!
五条悟
五条悟
…とりあえず、悠仁はこれから
学長と面談ね。

下手すると入学拒否られるから
気張ってね。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
ええ!そしたら俺即死刑!!!
黒崎
黒崎
(また大袈裟に言って…まぁ、半分は正解か。)
悠仁がなんて言おう…と呟きながら
ものすごく考えていると、



悠仁からいきなりあの"声"が聞こえてくる。
悠仁&宿儺
悠仁&宿儺
なんだ、貴様が頭ではないのか。
力以外の序列はつまらんな。
ばしん!と
悠仁が頬から出た宿儺のその口を叩く。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
悪ぃ先生!たまに出てくんだ。
五条悟
五条悟
ははっ、愉快な体になったねぇ。
悠仁&宿儺
悠仁&宿儺
貴様には借りがあるからな。

小僧の体モノにしたら真っ先に殺してやる。
五条悟
五条悟
宿儺に狙われるなんて光栄だね
虎杖悠仁
虎杖悠仁
やっぱこいつ有名なの?
五条悟
五条悟
あなた!説明よろしく!
黒崎
黒崎
…………チッ、はいはい。
両面宿儺は腕4本、
顔が2つある仮想の鬼神。

けれどそれは実在する人間であり、
これは1000年以上も前の話である。



黒崎
黒崎
呪術全盛だった時代、
呪術師が総力をあげて彼に挑み、敗れた。

宿儺の名を冠し、
死後呪物として死後を渡る死蝋さえも、
私たちは消し去ることが出来なかった。
五条悟
五条悟
紛うことなき、呪いの王だ。
黒崎
黒崎
(最後のセリフとりやがったなこの人)
虎杖悠仁
虎杖悠仁
先生とどっちが強い?
五条悟
五条悟
うーん、そうだね、

力を全て取り戻した宿儺となら
ちょっとしんどいかな。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
負けちゃう?
五条悟
五条悟
勝つさ。
黒崎
黒崎
____
夜蛾
夜蛾
遅いぞ悟、
8分遅刻だ。
話しているうちにはもう既に
夜蛾学長の前にいた。
黒崎
黒崎
お久しぶりです、学長。
遅くなり申し訳ないです。
夜蛾
夜蛾
責める程でもないが、
五条、遅刻をする癖は直せと言っているだろう。
五条悟
五条悟
えぇ!僕だけ??
それに責める程じゃないなら責めないでくださいよ、どーせ人形作ってんだからいいでしょ。
夜蛾
夜蛾
あなたはこの後伝えることがあるからついでに来て貰ってただけだ。ただ今日中にという話をした。そうだな?
黒崎
黒崎
はい。
五条悟
五条悟
あーはいはい。わかりましたよー
隣で口を尖らせながら少し面倒くさそうな態度をとっている彼を、夜蛾学長は気にもせず、ただ悠仁の方を見ていた。
夜蛾
夜蛾
…その子が?
虎杖悠仁
虎杖悠仁
虎杖悠仁です!
好きなタイプはジェニファーローレンス!よろしくおなしゃす!
夜蛾
夜蛾
呪術高専に何しに来た。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
…面談
と、呪術を、習うために?
夜蛾
夜蛾
その先の話をしている。
夜蛾
夜蛾
呪いを学び、呪いを祓う術を身につけ
その先に何を求める
五条悟
五条悟
あーぁ、はじまっちゃったねぇ
黒崎
黒崎
先生、言うなら声もっと小さくしてから言ってください。
五条悟
五条悟
あなたもそー思うでしょ?
黒崎
黒崎
それは…まぁ。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
何っていうか、宿儺の指、回収するんすよ、
危ないんで。
夜蛾
夜蛾
何故?
夜蛾学長は虎杖悠仁を睨むようにサングラス越しで見つめながら強く問いかける。

黒崎
黒崎
(悠仁…頑張って)
夜蛾
夜蛾
君の知らない人間が死んでいくのは当たり前のことだ。

それが呪いの被害となると看過できないということか?
虎杖悠仁
虎杖悠仁
遺言なんでね。

細かいことはどうでもいいっす。
とにかく俺は人を助けたい。
夜蛾
夜蛾
遺言……?
ビリッと、氷のように冷たく、または雷がはしったかのように空気が流れる。

夜蛾学長の地雷を踏んだか。
夜蛾
夜蛾
つまり君は、他人の指図で呪いに立ち向かうと?
それから息を吸って、
こう言い放った。
夜蛾
夜蛾
不合格だ。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
人形じゃなかったのか?
夜蛾
夜蛾
"呪骸"だ。
私の呪いがこもっている。
夜蛾学長が出した呪骸は悠仁に次々と打撃を繰り返す。
夜蛾
夜蛾
窮地にこそ人間の本音は出るものだ。
納得のいく答えが出るまで攻撃し続けるぞ
虎杖悠仁
虎杖悠仁
…つーかそもそも、他人じゃなくて
家族の遺言だっつーの!!!
黒崎
黒崎
(悠仁も呪骸の攻撃に追いついてはいるけれど…)
やはり、呪骸の方が悠仁よりも
上手である。



一瞬の隙をついて呪骸は悠仁に頭突きをかまし、そのまま壁に悠仁は激突した。
夜蛾
夜蛾
家族も他人のうちだろう。

呪術師は常に死と隣り合わせ、
自分の死だけではない、呪いに殺された人を横目に呪いの肉を裂かねばならんこともある。
夜蛾
夜蛾
不快な仕事だ。
ある程度のイカレ具合とモチベーションは不可欠だ。
五条悟
五条悟
あなたもなんだかんだいってすごくイカれてるよね、
黒崎
黒崎
あんたには言われたくない
夜蛾
夜蛾
君は呪いに殺された時、
そうやって祖父のせいにするのか
虎杖悠仁
虎杖悠仁
あ、あんた、嫌なこと言うなぁ~
夜蛾
夜蛾
気づきを与えるのが
教育だ。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
俺は別に…
そう言って考えようとするも、また呪骸に攻撃をされる
夜蛾
夜蛾
…これだけは断言出来る。
呪術師に後悔のない死などない。
五条悟
五条悟
………
黒崎
黒崎
…………
夜蛾
夜蛾
今一度問う
呪術高専に何をしに来た。
再び悠仁に襲いかかる呪骸を悠仁は
呪骸の攻撃をかわしながら動きを止めた。

そして、こう言った
虎杖悠仁
虎杖悠仁
《宿儺を食う》
それは俺にしかできない事なんだって。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
死刑から逃げられたとして
この指名から逃げたらさ、

「俺には関係ねぇ」
「俺のせいじゃねえ」
って自分に言い聞かせんのか?そんなのゴメンだね。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
自分が死ぬ時のことはわからんけど、

生き様で後悔はしたくない。
黒崎
黒崎
………ふっ
五条悟
五条悟
あ、あなた、今笑った?
黒崎
黒崎
黙って。
夜蛾
夜蛾
悟、寮を案内してやれ。
それからもろもろのセキリュティの話もな。
五条悟
五条悟
はいはーい
黒崎
黒崎
夜蛾学長、彼にきちんと言わないと。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
???
夜蛾
夜蛾
…合格だ。
呪術高専へようこそ。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
っ!よろ
ドゴォ!!!!!
夜蛾
夜蛾
あ、すまん。術式を解いてなかったな、
夜蛾
夜蛾
それとあなた、
悟たちがこの部屋から消えたら話をする。
まぁ、そこに座っとけ。
黒崎
黒崎
はい。ではこれで失礼します。
五条先生、悠仁、ありがとう。
悠仁、また会えるまでにはもっと強くなっててね。楽しみにしてる。頑張って。
虎杖悠仁
虎杖悠仁
ありがとう!!!
おねーさんも元気で!
五条悟
五条悟
……夜蛾学長、
その"話"僕には聞かれたくないって事でいいのかな?
夜蛾
夜蛾
そうだな。
あなたの話だ。お前には関係はない。
それに、お前が絡むと面倒だ。早く行け。
五条悟
五条悟
あっそ、んじゃ退散しますか!




あなた、元気で。
黒崎
黒崎
はい。




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黒崎
黒崎
夜蛾学長、話とは何でしょう?
夜蛾
夜蛾
…あなた、お前自身も察しているだろうが、上からの任務だ。
夜蛾
夜蛾
………1度、海外へ行け。との事だそうだ。
黒崎
黒崎
海外?
夜蛾
夜蛾
俺も詳しいことはわからないが、
海外における呪霊退治、それと休暇を兼ねての少しの遠出ということだろう。
黒崎
黒崎
休暇なんて…日本の方が安心できますよ。海外なんてろくな事ないですし。
黒崎
黒崎
でも、それってもう決定事項ですよね。
夜蛾
夜蛾
…そうだな。
黒崎
黒崎
…わかりました。行きます。
場所は?
夜蛾
夜蛾
ニューヨークだそうだ。楽しんで_とは言えないが、無理せずにな。
あと、悟には秘密にしておけ。
その方がお前の為でもある。
黒崎
黒崎
わかってます。
それでは、失礼します。



このタイミングでの海外への派遣。
やはり上の連中は何を考えているのかわからない。



対してそこまで高くもない階級の生徒を休暇と任務をかねてなんて、馬鹿馬鹿しいと心底あなたは思った。




黒崎
黒崎
…嫌な予感がする。


今、五条や呪術高専1年の周りで起こる大きな出来事を、この時はまだ誰にも分からなかった。








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作者
作者
更新遅くなりすみませんでした🙇🏼‍♂️
少し受験が近ずいてるので遅くなること多々あります。
作者
作者
あと、次回はもう野薔薇がでている設定でいきます。主人公の女の子も、しっかり出ます。

では、これにて。

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