第29話

29話
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2020/06/02 07:55
あなたsaid

今日も学校。

いつからだろうか、学校を退屈に思い始めたのは。
学校に言った経験があまりないから上手く馴染める気がしなかった。

だけども、2人の女の子が仲良くしてくれた。








最初はね。


入学式の次の日。
さき
さき
あなたちゃんってGENEだよね?
私たちすごいあなたちゃんのファンなの!!
すっごい嬉しかった。

こんな近くでファンの人と触れ合える機会はあまりないし、何しろ自分からはいるのが苦手な私に声をかけてくれたから。
まゆ
まゆ
そうなの!
何度もLIVEに行っててデビュー前から応援してるよ!!
あなた

本当!?ありがとう〜。
凄く嬉しい!

そんな甘いことを言ってられるのも最初だけだった。
5月に入った頃。
あなた

おはよう〜!!

さき
さき
今日1日2人とも話してくれなかった。

何かあったのかな。

そう思ってた。
だけど、次の日も。
あなた

おはよう〜!!

さき
さき
(無視)
あなた

私…何かした?
もしそうだったらごめん。

心当たりはないけれど。
さき
さき
そう言うならさ、今日の昼ごはんの時屋上来てくれる?
まゆ
まゆ
あんたに話があるから。
あなた

わ、分かった。

その日は2人の言葉が頭から離れなかった。

2人の話し方や声のトーンがいつもと違う。
昼食時。
あなた

話って何?
なにかしてたらごめんね。

さき
さき
はぁ、ことごとく腹立つな。
あなた

えっ?

まゆ
まゆ
あんたさぁ、GENEでチヤホヤされてんでしょ?
あなた

そんなことない…と思うけど…。

さき
さき
まずさ、EXILETRIBEの中に女がいるのっておかしいんだよ!!
まゆ
まゆ
そうそう!
言っとくけどGENEファンにあなた推しなんて居ないからね?笑
あなた

えっ、でも…。
2人とも応援してるって言ってくれたじゃん…。

さき
さき
ははっ、そんなの嘘に決まってんじゃん!
やっぱり女だからだ。

EXILETRIBEに女なんかいらないんだ。
まゆ
まゆ
シェアハウスしてんでしょ?
GENEのほかのメンバーに近づくためにあんたと仲良くしてやってんの!!
ほら、やっぱり。

私なんて。

女ひとりだからみんなとの差が出来ないように頑張ってきたつもりだった。

でもダメなんだ。
さき
さき
この間、あんたの帰り道つけて家わかっちゃったからね。笑
まゆ
まゆ
じゃあ、そういう事だから。
そういい2人は高らかと笑った。

顔を下に向けてはいけない、前を向かなきゃ。

そう思って顔を上げたら、





バサッ
さき
さき
あっはっは、あんたにはこう言うドブがそっくりよ!!
あなた

そんな…。

2人の手にバケツ。

とても冷たい水だった。





乾くまで帰れないや。









数時間後。


家の玄関前で立ち止まる。
なるべく笑顔を保って。
頬を上げろ!暗い顔するな!

そう思ってたら。
佐野玲於
佐野玲於
おい、あなたこんなとこで何してんの?
早く入ったら?
あなた

えっ、ああ、今から入るところだったんだよ!

佐野玲於
佐野玲於
そうか。
1番会いたくないやつ。

玲於って何だか勘がいいから。
あなた

じゃ、入ろ〜。
ただいま〜!!

玲於said

あなたがなんか無理してるような感じがした。

空元気みたいな。

何かあったのかな。

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