あなたsaid
今日も学校。
いつからだろうか、学校を退屈に思い始めたのは。
学校に言った経験があまりないから上手く馴染める気がしなかった。
だけども、2人の女の子が仲良くしてくれた。
最初はね。
入学式の次の日。
すっごい嬉しかった。
こんな近くでファンの人と触れ合える機会はあまりないし、何しろ自分からはいるのが苦手な私に声をかけてくれたから。
そんな甘いことを言ってられるのも最初だけだった。
5月に入った頃。
今日1日2人とも話してくれなかった。
何かあったのかな。
そう思ってた。
だけど、次の日も。
心当たりはないけれど。
その日は2人の言葉が頭から離れなかった。
2人の話し方や声のトーンがいつもと違う。
昼食時。
やっぱり女だからだ。
EXILETRIBEに女なんかいらないんだ。
ほら、やっぱり。
私なんて。
女ひとりだからみんなとの差が出来ないように頑張ってきたつもりだった。
でもダメなんだ。
そういい2人は高らかと笑った。
顔を下に向けてはいけない、前を向かなきゃ。
そう思って顔を上げたら、
バサッ
2人の手にバケツ。
とても冷たい水だった。
乾くまで帰れないや。
数時間後。
家の玄関前で立ち止まる。
なるべく笑顔を保って。
頬を上げろ!暗い顔するな!
そう思ってたら。
1番会いたくないやつ。
玲於って何だか勘がいいから。
玲於said
あなたがなんか無理してるような感じがした。
空元気みたいな。
何かあったのかな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。