第6話

6話
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2020/04/18 05:37
玲於said
目覚めた時には朝で病院のベッドの上だった。






体を起こそうとした時、
手の上に何かの重みを感じた。
佐野玲於
佐野玲於
…ん?
そこに居たのは瞼を閉じて俺の手の上に頭を乗せるあなただった。

体を起こそうとしたことで起こしてしまっただろうか。
あなた

…ん、あ、玲於!?
起きた!?!?

目覚めたあなたは口早にそう言った。
佐野玲於
佐野玲於
うん、まあな。
あなた

良かった〜!!!!!

そう言いながら笑うあなた。

その笑顔を見た時、ズキっと胸が痛んだ。






なんだろう、この感じ。

初めてのような初めてじゃないような。




まだ体が万全じゃないだろう。
そう思って片付けた。
佐野玲於
佐野玲於
あなた、ずっとここにいたのか?
あなた

そうだよ〜。
先生は軽い貧血だって言うけど、目覚まさないし死んじゃったらどうしよう!?って思ったのよ。

佐野玲於
佐野玲於
ははっ、大袈裟な。笑
あなた

笑うなよ〜!!
玲於の事心配してやったんだから。

佐野玲於
佐野玲於
ごめんな、ありがとう。
あなた

うん!!!!!
病院の先生呼んでくるね!!

そう言い残し足早に去っていくあなた。



この時は俺はまだ気付かなかった。




胸がポっと暖かくなっていること。










いつもメンバーとして見ていたあなたを女として見ていたこと。

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