今日はあなたの都立高校の結果発表日。
朝早くからみんなソワソワしてる。
朝食時。
それ、俺が言いたかった言葉。
亜嵐君がみんなにあなたの事が好きと打ち明けてから亜嵐君はあなたに話しかける回数が多くなった。
それなのにあなたは全く気が付かない。
それが嬉しいだなんて思っちまう俺はダメだな。
そう、こいつは頭悪そうな顔してるくせに都内で1位2位を争う学校を受けた。
頭悪そうな顔のくせに頭良い。
なんか、
ギャップ萌え?
なんつって。
朝から俺何考えてんだ。
そんなたわいない会話もつかの間。
ついにあなたが家を出発する時間。
俺らが謎にツボってる間にあなたは行ったらしく、笑いこけたあとに玄関にはいなかった。
あなたが行った後は余計ソワソワしまくり。
とも言いきれない。
万が一の事がある。
そんなこと言ってたら。
ピンポーン
そうだった。
家から学校まで電車1本。
行き帰りで1時間もかからなかった。
全員目を合わせ、謎に頷いた。
ドアが開いて見たあなたの顔は、
それはそれはどんよりしていた。
全員の目がもう一度あったような気がした。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。