第15話

story 15
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2021/12/04 15:04
~智洋’s side~




結局、一回熱を吐き出しただけでは、俺の昂りはおさまらなくて




あなたは初めてやったっていうのにもう1度、その身体を抱いていた

…無理させたよな




疲れ果てて眠っている寝顔を見て反省する


…あなたは何時の新幹線で帰るつもりやったんやろか




俺は今日と明日は休みだから、のんびりでもええんだけど




そもそもあなたに会いたくて、早めに帰るつもりやったしな

あなた
トモ、起きてたの?

半分寝ぼけた様子のまま、布団の隙間から顔を覗かせる

智洋
まだ早いから寝とき?

髪を撫でると、うっとりしたように目を閉じる

智洋
なぁ、何時の新幹線で帰るつもりやったん?
あなた
う~ん、時間は決めてないけど、トモが帰ってくる前に帰るつもりだった
智洋
指定席、取っとらんの?
あなた
うん、行きも自由席だったし

…そっかぁ、頭の中でいろいろ考えるんやけど
智洋
そもそもあなた、新幹線で帰れるん?
あなた
…何で?
智洋
身体、大丈夫なん?
あなた
…実はちょっとダルイ

…そうやろな、あれだけ無理させたんやし




何とかしてやらな、俺のせいなんやから


智洋
今日、帰るんはのんびりでええんやろ?
あなた
うん、急ぎの用事はないから大丈夫
智洋
ほな、俺に任せてくれる?
あなた
…うん、いいけど
智洋
もう一眠りしようや

まだ外は暗いから、もう少し寝たくて




布団にくるまっとるあなたの横に滑り込む




あなたを抱きしめてると、すぐに睡魔がやってきた



幸せな気持ちのまま、眠りについた

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