第20話

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2022/01/02 07:21
       「私、結衣が好きだよ」
気がついたら夜になっていた
まだ先輩の温もりや耳元での言葉が残る
先輩は随分前に帰った
「塾があるー」って言ってたっけ
塾行ってるんだな
私も行った方がいいかな
結衣
結衣
…別にいっか
さっき熱を測った時、36.9度になっていたから
もう熱はひいたはずだ
私は起き上がって親が帰るのを待つ
ピロン、とケータイが鳴った




はづき「大丈夫ー?
   お姉ちゃんが心配してたぞう🐘」




お姉ちゃん、翡翠先輩のことか
前から全然会ってない気がする
また今度会いに行くか




杏奈「大丈夫ですか」



あ、杏奈だ
前に友達になったついでに友達登録をしていたんだ
心配してくれるなんて嬉しいな
私は二人にメッセージを送るとケータイの電源を切った
母
ただいまー
お母さんが帰ってきた
挨拶しないと叱られるから挨拶しないと
結衣
結衣
おかえり
母
熱はどう?少しはひいたかしら
結衣
結衣
大丈夫
私はそこまで言うと部屋に戻った
ベッドに横になると目を瞑った
先輩のことがまた頭の中を巡る
顔が赤くなって体の芯が熱くなった
結衣
結衣
…熱出てきたのかな
麗華サイド



塾って言って出てきちゃったな
本当は塾なんて行ってないのに
居た堪れない気持ちになって逃げちゃった
今頃、結衣は何してるのかな
好きって言って嫌がられたかな
出会いたての頃みたいに
麗華
麗華
ふふっ
思わず笑いが溢れた
ずっと一緒にいられるかな
いや、いられるよね
麗華
麗華
そうだよね、依

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